ラブ・ロック。

パイレーツ・ロックパイレーツ・ロック②
『パイレーツ・ロック』(2009)
大好きな英国の製作会社ワーキング・タイトルの新作かつ、
監督(兼脚本)がリチャード・カーティスだと知った時点で観ずにはいられなかった。
本国版ポスターからして、POPでイイ感じだし♪
舞台は事実にインスパイアされた1966年のイギリス、
北海に停泊する船【RADIO ROCK】。
そこで24時間、違法のロックを流し続ける海賊ラジオ局の面々たちを描く。
カーティス監督らしさ溢れる、たくさんの愛と優しさが詰まった群像劇でした。
もちろん、英国特有のシニカルさもブレンドして。
もう何よりもイギリス英語の発音が心地よくて、それだけでも最高の気分になれる。
登場人物は個性的な奴らばかり。
【ラジオ・ロックの仲間たち】
海賊ラジオ局“ラジオ・ロック”のドン。ドンのキュートな姪っ子。
高校を退学になり、人生に迷う18歳。迷う18歳の魅力的なママ。
アメリカからやって来た、身体も発言もビッグなDJ。
アメリカから帰還したばかりのイギリスで最も偉大なDJ。
真実の愛を探し求める、とにかく人のいいDJ。そのDJと17時間で離婚した元妻。
デブでモテモテ、皮肉屋なDJ。“セックス・デー”にやって来た、そのDJの彼女。
毎時きっかりにニュースを読む男。やることなすことウザいDJ。
唯一の女性乗員、レズビアンの料理係。
通称“夜明けの散歩者”、朝番組のDJ。いるだけで女性を虜にしてしまう無口なDJ。
迷う18歳のおバカなルームメイト。ソウルフルで心温かいエンジニア。
【敵対する政府側】
“ラジオ・ロック”をぶっ潰すことに喜びを見出す大臣。その大臣の忠実な手下と秘書。
以上、奴らを演じる英国俳優も通好みのキャスティングで。
ビル・ナイ、リス・エヴァンス、ニック・フロスト、
ケネス・ブラナー、エマ・トンプソン、ジャック・ダヴェンポートetc。
そこに唯一の米国俳優フィリップ・シーモア・ホフマンが、
演じる役柄ザ・カウント(伯爵)と同じ立場で参入する。
ホフマンが音楽に関わる姿を見ていると、
否応なしに『あの頃ペニーレインと』のレスター・バングスを思い出してしまう。
『ノッティングヒルの恋人』のスパイク役とは正反対のギャビン・カヴァナを演じた、
リス・エヴァンスはやっぱりoasisのリアム・ギャラガーに似ていると再確認。笑
ケネス・ブラナー&エマ・トンプソン。
私生活での元夫婦が同じ映画に出演していることにも驚きがあったり。
さすがに共演シーンまではなかったけどね。
それにしてもアリステア・ドルマンディ大臣を演じるブラナーのルックスが、
アドルフ・ヒトラーに見えて仕方がなかった。
僕的にはウィル・アダムスデール演じるニュース・ジョンがなにげにツボでした。
欲を言えば、トム・スターリッジ演じるカール役はアーロン・ジョンソンで観たかったかな。
全編を彩る、1960年代を中心とした数々のROCK。
シーンにぴったりの選曲センスに唸らされる。
ほとんどの名曲を軽い程度にしか知らなかったこの僕でさえも、
十分に楽しむことができた。
なので、ROCK好きの人にはタマらないものがあると言える。
ROCKに限らず音楽を無条件に愛せる気持ちを持っている人ならば、
全然大丈夫だと思う。
夢や希望、愛だけでは生き抜くい世の中だけど、
それでも愛があるからこそ人は生きていけるのだと
現在にも通じるメッセージ性があった。
いちばん印象に残ったシーン。
それはキャット・スティーヴンス(現在はユスフ・イスラム)の
『Father and Son』が流れる中、水中でたくさんのアルバムが散らばった場面。
とても美しく神々しささえ感じるシーンでした。
その後に流れるTHE BEACHBOYSの『Wouldn't It Be Nice』は
爽快感があってイイ気分になれた。
本編が終わった直後に次々と映し出される著名なアルバム・ジャケットたち。
先頭はTHE BEATLESの『Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band』。
思わず僕はCOLDPLAYのアルバムを探したけど、(恐らく)出てこず。
TAKE THATの『Take That and Party』と
oasisの『(What's the Story) Morning Glory?』を見つけることはできました♪
NIRVANAの『Nevermind』も鮮烈な印象として残っているから気づいたり。
上映時間は135分。正直、間延びするところがいくつかあった。
もう少し個々のキャラクター像を掘り下げて描いていたら、
クライマックスはもっと感動できていたような気がする。
それでもRADIO ROCKの仲間の想いがひとつに結束し、
その想いが彼ら以外の人たちに伝わった時の感動は素晴らしい。
気づけば僕の頬に涙がこぼれていました。
それはきっと、どれだけ皆の個性がバラバラでも、
ROCKを愛する気持ちだけは同じだという部分に共鳴させられたから。
ひとつのことに対してこだわりを持つことが、
決して間違いではないという大切さに気づかせてくれました。
『信じてくれ それでも名曲は書き継がれ、歌い継がれていく
それらの曲が世界に奇跡を起こすと』

パイレーツ・ロック④
満足度:★★★★☆

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