アメリカン/オリエンタル・ウェスタン。

3時10分、決断のとき3時10分、決断のとき②
a.『3時10分、決断のとき』(2007)
ずっと観たかった正統派西部劇。
エルモア・レナード原作小説の『決断の3時10分』(1957)のリメイク版。
全米公開から2年が経ち、ようやく日本でも劇場公開となった。
なぜここまでブランクがあったのかは謎だけど、スクリーンで観れただけでも有難い。
ちなみに僕はオリジナル版を見たことがないです。
正に男のための映画だった。
骨太で男臭く、男意気があり、男の浪漫さえ漂う。
真の正義とは?男として生きる意味とは?
そういったものを男同士や父と息子の関係性を交えながら描いていく。
ラッセル・クロウ演じる強盗団のボスであるベン・ウェイドと
クリスチャン・ベイル演じる牧場主ダン・エヴァンスとの間に
生まれる奇妙な連帯感と友情めいたもの…ここも見どころのひとつだった。
ラッセル・クロウはシェイプアップされていて、素直に格好いい。
単に悪いヤツだけではない強盗団のボス役がとても様になっていた。
対する僕のお目当てであるクリスチャン・ベイルは
やはりこういった内なるものを秘め、筋の通った役どころがよく似合う。
10代の子どもを持つ父親役も違和感なく演じられるようになったことが
昔からのファンからすると感慨深い。
ベンの手下チャーリー・プリンス役のベン・フォスターの徹底した悪役ぶりに思わず、
『アルファ・ドッグ 破滅へのカウントダウン』の彼が頭を過ぎってしまいニヤリ。
ベン・フォスターは悪役の表情を作るのがとても上手いと思う。
それにしても今回の役柄に同性愛的な匂いを感じたのは僕だけだろうか?
ダンの長男ウィリアム・エヴァンスを演じたローガン・ラーマンの
真っ直ぐな瞳が印象に残る。
これから期待できそうな若手男優のひとりだ。
好きな俳優のひとりであるルーク・ウィルソンが
小さな役で出演していたのも嬉しかった。
そういう意味でも第14回アメリカ映画俳優組合賞のアンサンブル演技賞に
ノミネートされただけあって、キャストのチームワークぶりは見事だった。
ジェームズ・マンゴールド監督の手堅い演出は手放しで拍手もの。
オリジナル版に対し、とても真摯な態度で
丁寧にリメイクしたであろう気持ちがスクリーンから伝わってきた。
特に好きな監督のひとりではないが、新作が公開されるたびに気になる存在だ。
3時10分直前、男たちはどう決断するのかヒヤヒヤ&ドキドキしながら観ていたが、
まさかそう来るとは!…でも納得のいく男らしい結末だった。
ラストカットに西部の雄大さを物語る美しさを感じ、好きな場面となりそうだ。
満足度:★★★★

グッド・バッド・ウィアードグッド・バッド・ウィアード③
b.『グッド・バッド・ウィアード』(2008)
※注意!ややネタバレ気味です※
『3時10分、決断のとき』が正統派の西部劇であるならば、
こちらは痛快で荒唐無稽な西部劇と言った感じか。
僕的には観ていて、素直にとても楽しかった。
まず、何においても韓国資本でこれだけスケール感の
大きい作品を製作できたことに驚かされる。
この点は我が日本も見習ってほしいなぁ。
監督のキム・ジウンは韓国国内だけではなく、
世界へ向けて発信することを前提にした上で作ったのだろうなと思った。
キム監督のスタイリッシュで独特なカメラワークは健在で、数々のシーンに酔いしれる。
前作の『甘い人生』に続き、今回のカット割りもCOOLだった。
豪華共演の韓国三大スターに関して。
いちばん印象に残ったのはビリングトップのソン・ガンホ(ユン・テグ=変なヤツ)。
やっぱり何を演じさせても巧いし、演技がぶれずに安定している。
今回の役のヘラヘラ笑っていると思った次の瞬間の
鋭い眼光に流石だと思わせるものがあった。
イ・ビョンホン(パク・チャンイ=悪いヤツ)は『G.I.ジョー』の悪役と比較すると、
今回の方が本領を発揮できているように感じた。
こういうナルシスト的な役柄はとても似合っていると思う。
僕のお目当てのチョン・ウソン(パク・ドウォン=良いヤツ)は
3人の中でいちばん分が悪く、正直なところ印象が薄かったかも。
それでも乗馬中に銃をクルッと一回転させて撃つシーンは、
めちゃくちゃ格好よくて正にGOODなヤツでした。
身長が186㎝あるので、立ち居振る舞いだけでも様になっているんだよね。
ストーリーはもの凄くシンプルで大したドラマ性はない。
ただ単純に、そこに映し出されるものを目で追って楽しむという雰囲気。
前半の展開はテンポが良くて楽しめるけど、後半の展開はやや失速感があったかな。
僕は本来なら作品の核であるはずの【宝】が何なのかと、
【指切り魔】の正体を観ている間に想像ついてしまった。
まぁ、それだけ解りやすい作品ということです。笑
ちなみに今回の日本公開版は本国韓国公開版より
6分間ほど短いインターナショナルVERSION。
カットされた部分は【指切り魔】が誰かを示唆するシークエンスと
なぜ最後に【変なヤツ】が助かったのかという辺り。
結末に関する観客の受け取り方も微妙に違うようで、
日本版の方がやや甘い描写みたい。
具体的にどう違うのか、いつか韓国版も見てみなくちゃ。
余談。最近、韓国でO.A.が始まったチョン・ウソン&イ・ジョンジェのTV-CM。
2人のファンの僕にとっては最高にタマらない2SHOT!
チョン・ウソン&イ・ジョンジェ
満足度:★★★★

…と言う訳で2作品の異なる【ウェスタン】を観た。
改めて自分が西部劇というジャンルが好きだったことを思い出させてくれた。
こういう男の生き様を描いた世界観にひとつの美学を感じずにはいられないね。

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