旅するジーンズと16歳の夏(アメリカ)

【ちがう場所、ちがう経験、ちがう悩み、ひとつの気持ち(ジーンズ)】

3人のgirlfriendsからお薦めだと言われたこの作品。
終映間際になって、ぎりぎり観に行くことができた。

アメリカ・メリーランドに住む4人のgirlsの物語。
ずっと一緒に成長してきた彼女たちが、
16歳になって初めてバラバラに過ごすひと夏の出来事を情感豊かに爽やかに描いている。

かつて、ギャビー・ホフマン、キルスティン・ダンスト、クリスティーナ・リッチ、クレア・デインズ、
ソーラ・バーチ、リリー・ソビエスキーらが演じてきたような役柄。
まず、そこに感慨深いものがあった。

ちょっとスレた感のあるティビー(アンバー・タンブリン)、
豪快な中にも繊細さを併せ持つカルメン(アメリカ・フェレーラ)、
いかにもアメリカン・ガールで行動的なブリジット(ブレイク・ライブリー)、
内向的で芸術家肌のリーナ(アレクシス・ブレーデル)。

僕が興味をもって見たのはティビーとリーナだった。
ティビーは僕にはない性格で。
だけど、なにか惹かれるものがあって。
多分、いちばん純粋で真っ直ぐな気持ちをもってたからだと思う。
リーナは昔の自分を見ているようだった。
他人にどう思われるか気にしながら生きているような人生。
だけど、内面には素晴らしい感性をもっていて。
物語の始まりでは髪を束ねていた彼女が、終わりにはその髪を下ろし颯爽と歩いている。
心の変化が見れて、とても清々しかった。
そして、圧倒される程、心と共に美しい【女性】になっていた。
女の子って、恋を経験すると本当に見た目も変わるんだなと実感する。

相手に対して怒れるのは信頼しているから。そこに愛があるから。
こんなニュアンスのセリフがあった。
『イン・ハー・シューズ』で姉が妹にすごく怒るシーンを観た時も思ったんだけど、
本当にそうだなと思った。
怒るのって、とてつもないエネルギーがいるから。

僕には幼い時からの友達ってほとんどいない。
11年間働いた職場で出会った仲間が、今の僕にはかけがえのない友達となっている。
だから、この16歳の時に、
こういう貴重な体験をできた彼女たちはすごくいい大人になるだろうなと思った。
【人の痛みが解る人間。】
つくづく、友達って大事だなと思える。

この作品には、いろんな思いが詰まっている。
誰もが青春期に経験してきたであろう思い。
彼女たちは悩みながらも、その問題に向き合って生きていた。
その到達感が伝わってきて、幾度となく涙が溢れる。
彼女たちに関わる男性陣も、みんないい人で心が癒された。

この映画を観て、ギリシャに行きたいと思った。
日本人って日本にしか自分のルーツがないけど、
外国の人はいろんな国に自分のルーツがあるんで、
若い時から訪問したりできて正直羨ましいと思える。
ちなみに僕の日本の中でのルーツはどうも九州らしい。
性格はどう考えても九州男児には程遠いけど(苦笑)。

僕の16歳の夏。
あまりにも自立心のない守られた箱入り息子だった。
その行く末を心配したであろう両親が、
夏休みの3週間を利用してアメリカ・オレゴン州へとホームステイさせた。
ホストファミリーに会う前日(渡米初日夜)、L.A.のホテルのベッドの中で、
初めて両親と離れた寂しさや、
これから会うホストファミリーに対しての不安で泣いた事を今でも鮮明に覚えている。
だけど、行ってよかった。少しずつだけど一歩前に進む事ができた。
もしあの時この経験をしていなかったら、今の僕は存在してなかったと言える。
こんなに映画を愛することもなかっただろうし。
世界は雄大で広いと思えたし、生きることには意味があると確信した16の夏。僕の第一次成長期。
今はただただ両親に感謝している。

アン・ブラッシェアーズ原作のこの作品。
全米では批評家の評価はすこぶるいいのに、興行成績が振るわなかった。
続編の『トラベリング・パンツ セカンドサマー』、
完結編の『トラベリング・パンツ ラストサマー』が見れなさそうなのが残念だ。

宮内さんから、吉村ちゃんから、奈良ちゃんから譲り受けたこのジーンズ。
これを読んでくれたあなたが、次のジーンズを履く順番です。きっとピッタリ合うはずだから。

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梅田ガーデンシネマ/単独

当日券1800円→1350円

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