シンメトリー、性春、ピクサー、K-20。

ブロークン②俺たちに明日はないッス
ウォーリー②K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝
a.『ブロークン』(2008)
※注意!ネタバレしている箇所があります※
映像が美しかった『フローズン・タイム』で
長編映画デビューしたショーン・エリス監督の第2作。
今回は不可思議なサスペンスに挑戦。
観終わった瞬間の僕の頭の中は『???』だらけ。
思わず『訳分からん!』と叫びそうになってしまいました。
え?結局は正体不明のエイリアンが存在するってこと?
それとも白昼夢の出来事だったの?もしくはパラレル・ワールド?
…すべてにおいて全く説明がなくて消化不良気味。
鏡とバスルームに謎を解く鍵があるような…。
写真家出身のエリス監督らしく映像と感性で観る類の映画なのかもしれないと思った。
極めて台詞も少なく、同じシーンの繰り返しが多用されていたり。
映像は変わらずスタイリッシュでCOOLだけど、
悪く言えば凝りすぎで肝心の脚本は二の次だったように感じた。
前作の『フローズン・タイム』同様、中盤からの盛り上がりを期待したんだけどなぁ。
今回はアルフレッド・ヒッチコック監督を意識したようなテイスト。
でも音響で驚かすようなこけおどしが多くて、精神的にはちっとも怖さを感じなかった。
観ていて、常に不安感みたいなものはあったけど。
お目当てだったフランス俳優メルヴィル・プポーは相変わらずステキだった。
でも役としては大した見せ場や思っていたほどの出番はなく、やや拍子抜け。
おまけに最後の出演シーンなんて…。苦笑
この映画、まるで『隠された記憶』と『リボルバー』を観終わった時のような、
なんとも説明しがたい疑問だらけの世界観でした。
ブロークン・イングリッシュ
メルヴィルは次の『ブロークン・イングリッシュ』に期待します。
予告編を見ただけでロマンティックさが伝わってきて、
それだけで思わず泣きそうになってしまいました。笑
満足度:★★★
b.『俺たちに明日はないッス』(2008)
全然ノーマークだったけど、
監督がタナダユキであることに気づいたのと予告編に惹かれて観に行った。
青春映画と言うより、ずばり【性】春映画という感じだった。
従来の爽やかな青春映画に比べると、かなり生々しい。
原作はさそうあきらの同名漫画だけど、ちょっと松本大洋の『青い春』を思い出したりする。
17才の高校生の性に対する無邪気、無頓着、無防備な想いを
メインに物語は描かれていく。
主人公のひとりである比留間(柄本時生)の悪あがきぶりに最初こそイラッとしたけど、
ホントのところは真っ直ぐでイイ奴なのかもしれないなと思った。
好きなオンナとどうにかしてヤリたい=SEXしたいキモチはめちゃくちゃあるけど、
いざその場になると勃たない=出来ない。
彼女に対して偶像を思い描いていたんだろうなと思った。
汚してはいけないみたいな、ある種の潔癖に近い感情。
…それ、なんとなく解る気がした。
全体的にインディーズの匂いを感じさせながら、
タナダ監督は多感な登場人物たちのキモチを代弁し、オフビート調にまとめていたと思う。
ただ、この作品も前作の『百万円と苦虫女』同様に彼女が書いた脚本で観たかったな。
ちなみに今回の脚本を担当したのは『リンダ リンダ リンダ』の向井康介氏。
あ。僕の17才は家と学校をただ往復するだけの冴えない日々でした。
性に関してはほとんど興味がなく、まだまだ空想好きの未熟だったような。笑
満足度:★★★
c.『ウォーリー』(2008)
ディズニー/ピクサーのアニメーションを映画館で観るのは『モンスターズ・インク』以来。
僕はどちらかと言えばドリームワークス派なので@『シュレック』シリーズ。
雰囲気は『E.T.』を彷彿させるようなものがあった。
コミニュケーションの大切さを説いていたというか。
とにかく!CGの映像がとんでもなく美しく素晴らしい!
特に壮大なる宇宙スペース!
これを体感するだけでも一見の価値はあると言える。
前半の音声と表情と仕草だけで観客に伝える趣向は、
サイレント映画の匂いを感じさせてなかなか効果的。
台詞が一切なくても確実に伝わるものがあるんだなぁ…と思えました。
ウォーリーとイヴのキャラクター設定にも参った。もうCUTEすぎる!
特にウォーリーの声は最高に可愛いし、
イヴのスタイリッシュなフォルムには惚れました。笑
さりげなく活躍するモーの存在も好き。
地球環境汚染の警鐘を唱えつつ、
この映画が僕たちに伝えたいであろうメッセージは受け取れた気がする。
ロボットと人間=人種間が、誰にも支配されず自分たちの意思で
仲良く共存できる世界が少しでも早く来たらいいなと思った。
いちばんシンプルな手をつなぐ行為こそ、大事なことなんだと気づかせてくれたり。
感動したシーンは、廃棄場でイヴがモーの力を借りてウォーリーを助けるところ。
三位一体の健気さに思わず瞳が潤んでしまいました。
エンドロールも遊び心があって、全く退屈せずに心地よい時間を過ごせたなぁ。
観終わった後はすっかりハートウォーミングされていた♪
でも敢えて宮崎駿監督の『崖の上のポニョ』と比べるなら、
僕は想像力の豊かさに圧倒された『ポニョ』の方が好きだけどね。笑
満足度:★★★☆
d.『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』(2008)
※ネタバレに敏感な人は注意!※
予告編を見た時に感じた不安的中!…僕的に出来は今ひとつでした。
現代の話だと思っていたら時代設定は1949年で、
ちょっとレトロな雰囲気が予想外だったり。
音響効果は抜群にいいのに、それに対する映像がちっともマッチしていない。
佐藤嗣麻子監督の演出にメリハリはないし、
この手の冒険活劇に必要なスピード感を全く感じることが出来なかったのも痛い。
キャストに関しては演技者を揃えていて、なかなか見応えあり。
遠藤平吉役の金城武は日本語を話す時の滑舌が悪いように思えた。
最近観たばかりの『レッドクリフ Part Ⅰ』で中国語を話している時は、
全然気にならなかったんだけどな。
一緒に観た女子友達が『棒読みに聞こえる』と言っていて、
決して演技力がない訳ではないのに思わず納得してしまった。
そう言えば僕は、彼が日本語で話す映画を観るのは初めてだった気がする。
…と言うか、ルックスがプロ野球選手のイチローに見えて仕方なかった。
お目当ての松たか子(羽柴葉子役)はお嬢様役にぴったりだったけど、
このキャラクターを演じるにはちょっと歳が合っていないような。苦笑
舞台での力強い松さんを観てきているだけに、
どうしてもカマトト演技に思えてしまったんだよね。
もちろん、コミカルな演技は可愛かったんだけど。
昔は、こういう清楚な雰囲気の彼女が好みだったんだけどなぁ。
明智小五郎役の仲村トオルはこういうニヒルな役柄が似合う。
長身なだけにスーツ姿も格好よかった。
実は観ている途中で、怪人二十面相が誰なのか気づいてしまった。
これで犯人探しを楽しむことも出来なくなってしまって…トホホ状態でした。
時々不意にコメディ要素が入ったりするんだけど、どうも中途半端に思えて笑えなかった。
クライマックスの展開(特にオートジャイロでの救出)も、
ツッコミどころがあって思わず失笑。
ラストなんて、思いきり『バットマン』シリーズを観ているようだったり。
振り返れば、『なんか勿体ない!』と思わずにはいられない作品でした。
いちばん興奮したのはエンディングロールで流れる、
oasisが担当した主題歌『ショック・オブ・ザ・ライトニング』だったなんて…。苦笑
満足度:★★☆

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