ヒュー・ダンシーとブノワ。

『美しすぎる母』(2007)
美しすぎる母②
なんともEUの薫り漂う作風だった。
時代は1946年から72年。
実在の人物であった富豪の子息アントニー・ベークランドが、
母親であるバーバラを殺害するまでを描いている。
観終わった直後は、自分の性に対する価値観が麻痺している感覚に近かった。
アントニーの初体験的な相手である女性が、後に父であるブルックスの愛人になり。
実のところ、アントニーは同性愛者であり。
母親バーバラの良き理解者的な存在のサム・グリーンは、
男色寄りのバイ・セクシュアルで。
アントニーとサムの関係+バーバラとサムの関係=行く行くは3人交えての関係へ。
極めつけは、バーバラとアントニーの近親相姦とくる。
この歪みに歪んだ関係に、性的倒錯なものを感じた。
扱う題材がデリケートでありながらも、かなり問題提起となる大胆不敵な作品!
強烈なほど、インパクトが残った。
最後にようやく自分の住む世界が可笑しいと気づいたアントニーの行動や言動は、
ただただ哀しく映るだけだった…。
バーバラ役のジュリアン・ムーアは正にハマり役。
『ハンニバル』をきっかけに、メリル・ストリープのようなハリウッド女優として
大成するかと思いきや、少しキャリアは停滞気味に思える。
確かに演技は巧いんだけれど、どうもソープオペラ的な演技になりがちなので、
評価が分かれるところ。
今回、お目当ての俳優はサム役のヒュー・ダンシーでした。
このキャラクター。かなり自然な感じで似合っていて、ヒゲも含めてなんともセクシー!
繊細な『いつか眠りにつく前に』と好青年的な『ジェイン・オースティンの読書会』の
雰囲気とは全く違っていた。
彼が着こなしていた当事のファッションはお洒落で、思わず真似したくなったほど。
描かれる映像世界は、耽美的。
フライヤーに書いてあった通りの、ギリシア悲劇や
ルキノ・ヴィスコンティ監督が描く世界観を想像できるものだった。
やはり愛情過多や溺愛は子どもの心を歪めてしまうものなのか…。

『裏切りの闇で眠れ』(2006)
裏切りの闇で眠れ裏切りの闇で眠れ
僕的には右の日本版ポスターのデザインの方が渋くて好み。
お目当てはフランス俳優ブノワ・マジメル。
うーん。役作りのせいか、かなり図体が大きくなってました。苦笑
久しぶりにショーン・ペンに似てるなぁと思ったり。
こういう裏社会を描く犯罪物って、結構好き。
でもこの作品に限っては余りにもキャラクターたちが身勝手すぎて、
なんかちょっと違う的なものを感じてしまいました。
結局、ブノワ演じるフランクが一体、何をしたかった:求めていたのか…
その辺のところが正直、よく解らなかった。
ラストの展開もちょっと唐突すぎる気が。
とにかく!Parisの裏社会を牛耳るクロード役の
フィリップ・コーベールの演技と形相が怖くて。
演技以上のクレイジーなパフォーマンスでした。
もしハリウッドでリメイクするならば、ジャック・ニコルソンが演じそうだなと思ったり。
それにしてもベアトリス・ダルって、なんでこんなにもてはやされるんだろう??
全然、綺麗でもないのに(ファンの方、失礼!)。苦笑
アラブ人ラルビ役のトメル・シスレーは、出てきた瞬間からカッコいいと思えた。
トメル・シスレー②トメル・シスレー
スレンダーながらボディも最高なのです。笑
これからフランス映画界で活躍しそうな要注目男優だな。

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6 Comments

ヒデ・グラント says..."大人の階段のぼる"
ジュリアン・ムーア は大好きな女優の一人なんだ。
彼女の作品は、とんでも作品を含め(笑)、けっこう観ています。
中でも一番好きなのが 『エデンより彼方に』 なんだけれど
ゲイテイストの強い作品だったよな。
『美しすぎる母』 もゲイテイストのある作品のようだね。
時代設定といい世界観といい、かなり惹かれる作品カモ。

性に対する価値観が麻痺、かぁ。
性の世界は奥が深いし、多種多様だからね。
この作品を観て、王子も大人の階段を一段のぼっちゃった??(笑)
でも、王子には永遠に純潔(=童貞)を守っていてほしい
と、勝手に願っているヒデ・グラントでした(爆)。

あ、コメントのタイトルを読んで、
ある曲のフレーズを口ずさんだあなたは30代以上です(笑)。
2008.06.20 00:26 | URL | #IOg9bXQk [edit]
Elijah(管理人) says..."ヒデ・グラントさん。"
ヒデさん

『美しすぎる女』
とんでも作品とは『フォーガットン』のことですよね!?笑
僕もジュリアン・ムーアの作品は結構観てますねー。
彼女は現代劇よりも、むしろ1950年代辺りの時代作品が似合ってるような気がします。
秀作『めぐりあう時間たち』にしろ、ヒデさんお気に入りの『エデンより彼方に』にしろ。
『美しすぎる母』は監督のトム・ケイリン自身がカミングアウトしてる影響もあってか、かなりgayテイストを感じましたねー。
彼は以前にも『恍惚』という同性愛者を描いた実話物を撮ってますし。
今回この作品を観て、ジュリアンの役はマドンナでも出来そうだなぁ…と思いました。
もちろんマドンナにジュリアン程の演技力があればの話ですが。苦笑
性に関しては、かなり個人差がありますよね。
表面上は普通の人に見えても、セックスとなるとかなり豹変する人も居ますし。
僕もある程度の恥ずかしさを通り越したら、
かなり大胆に変わる性分だと自覚してます。爆
もちろん純潔の部分は、基本オトメンなので守りますよ。笑

コメントのタイトルはH2Oの『想い出がいっぱい』のフレーズですよね♪
あだち充の漫画『みゆき』が大好きなので、この曲もセットで忘れないですねー。
今でもコミックスを大事に持ってますし、漫画のラストでこの曲の歌詞が使われていたのもあって忘れられないんですよ~。
2008.06.20 15:26 | URL | #d/k.Dt.. [edit]
わかば says..."こんにちは"
いつも突然ですみません。
いつかゆっくり書こうと思いつつ、まだブログでは宣言していないのですが、今現在、英米俳優の中で私のイチオシはヒュー・ダンシー君です♪
美しすぎる母、まだ行けていないので、行ったらまとめて書きたいな~と思ってます(あくまで計画)。
素敵ですよねえ、彼(ちょっとマヌケなところも含めて←個人的には褒め言葉)
ヒュー君に触れられていたので、ちょっと宣言したくなりました。
2008.06.22 17:21 | URL | #8thPclUc [edit]
Elijah(管理人) says..."わかばさん。"
わかばさん

ワッ!わかばさんだ!こんばんは☆
コメントありがとうございます!
『美しすぎる母』
わかばさん…今、英米の俳優でイチ押しがヒュー・ダンシーなんですね!
僕はジェームズ・マカヴォイです♪
この作品、どうやら女性には受けてないみたいですね。
かなり偏った一筋縄ではいかない映画だからかもです。
ダンシーくんにはとにかくフェロモンを感じて、カッコよかったですよ!
そんなに出番は多くないですが、それでも鮮明に印象が残るくらいでした。
>ちょっとマヌケなところも含めて
↑あはは。ソレ、なんとなく解る気がします。
僕、彼にはちょっと小動物的なところを感じちゃうんですよねー。
わかばさんの宣言、シカッと受け止めました!笑
首をキリンにしつつ、わかばさんのレビュー楽しみにしてますね☆
2008.06.22 19:06 | URL | #d/k.Dt.. [edit]
わかば says..."美しすぎる母"
観てきました。
作品自体とても好みだったのですが、ヒュー・ダンシー!!
いやーん、こんなセクスィーな役ができるなんて。軽いオドロキでした。
いつもは「くん」づけですが、呼び捨てでもいいかもって感じです。
もっとこういう、あやしげな役もやって欲しいと心から思いました。
こういう役できるじゃーん、て嬉しくなりましたよ♪
珍しく感想も書いたので、たまにはURLいれておきます(笑)
2008.06.29 14:36 | URL | #8thPclUc [edit]
Elijah(管理人) says..."わかばさん②。"
わかばさん②

『美しすぎる母』
観てきたんですね!
わかばさんは好意的に受け止められたようで良かったです。
ヒュー・ダンシー!ホントにセクシーだったでしょ!!
この作品ではガラッと雰囲気が変わってましたよねー。
はい。『くん』の敬称はこの作品に限っては要らない勢いですね。笑
彼…このままもっと化けると思ってますが、次回作も楽しみなところです!
僕的には2009年全米公開予定のP・J・ホーガン監督の新作でロマコメの『Confessions of a Shopaholic』に期待してます☆
わかばさんところのレビュー…せっかくURLを入れて下さったので(笑)、また改めて読みに行かせて貰いますね♪
2008.06.30 19:54 | URL | #d/k.Dt.. [edit]

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