MY FATHER マイ・ファーザー(イタリア=ブラジル=ハンガリー)

【父よ、あなたは本当に罪人(つみびと)だったのか…。】

記念すべき今年映画館で観る100作品目の映画。

第二次世界大戦中、多くのユダヤ人を死に追いやったポーランドのアウシュビッツ収容所に、
大きく関与したドイツ人であるヨゼフ・メンゲレ医師とその息子の物語。

少しは期待していたのだが、なんとも言い難い甘ったるい作品だった。

ドイツ敗戦間近に国外へ逃亡したメンゲレ(演ずるはチャールトン・ヘストン)。
白人至上主義。
30年以上に及ぶ逃亡生活の中でもアーリア人の子孫繁栄を心から願っている。
白人ではない人間が多く住む南米で守られながらの生活をしている分際で。
自分がした卑劣な行為に全く罪の意識を感じず、しぶとく生き続けている。
その上、自分が犯した事実については肯定し、耳に栓をする。
法の下で裁きも受けず、のうのうと生きているのが許せない。

戦後長い年月を経て、
逃亡中の父であるメンゲレに会いに行く息子のヘルマン(演ずるはトーマス・クレッチマン)。
最初は彼に対して同情の眼差しで見ていたが、苦悩や葛藤が全く伝わってこず、
ただの弱くて脆い人間であり、開き直っているように見えてきた。
父との出来事をユダヤ人弁護士(演ずるはF.マーレイ・エイブラハム)に話す事で、
自分の中で納得させ自己満足している姿勢に虫酸が走った。
正にこの父にして、この息子ありき。

観ていて本当にムカついた。
何の為に映画化したのだろう。
息子のヘルマンは一体、何がしたかったのだろう。
未だに根強くナチスの残党を支援する人間がいる事にも正直、腹が立つ。

終盤の見せ場であるメンゲレの死についての仮説を解くシーンは、
非常にテンポがよく心拍数が上がる。
この高揚感をもっと全体的にも散りばめてほしかった。
そうすれば、一級の作品に仕上がっていただろうに。
それから、言語は英語ではなくドイツ語で聞きたかった。

メンゲレ一族。これからも罪の意識に苛まれながら重荷を背負って生き続けるがいい。

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シネ・ヌーヴォ/村上さん

前売り券1500円→700円

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