盛夏光年。

台湾発、青春映画『花蓮の夏』(2006)を観てきた。
花蓮の夏②
舞台は台湾東部に位置する花連(かれん)という町。
10代後半の男子2人+女子1人の恋愛模様を描く。
ブライアン・チャン演じるジェンシン:惑星:男子。
ジョセフ・チャン演じるショウヘン:恒星:男子。
ケイト・ヤン演じるホイジャ:彗星:女子。
この設定を知ると、好きな青春映画『スリーサム』(1994)を思い出す。
日本版チラシで謳われてるようなボーイズ・ラブと言うよりかは、
主要人物のひとりに女子がいることで、
男2人だけのギラギラ感が緩和されて、
ごく普通の青春映画としても効果的だった。
思春期の頃の女子の嫌な部分も垣間見えつつ、
そんなにでしゃばらない人物設定にも好感が持てた。

大好きな青春映画『藍色夏恋』(2002)とは対照的な作品だった。
『藍色夏恋』は、清涼感ある爽やかな後味の残る映画。
この『花蓮の夏』は、ほろ苦く切ない。
…まるで、かつての自分自身を見てるようだった。
若さ故の誰かを愛した時の激しい情熱。
一喜一憂したり、落ち込んだり…起伏のジェットコースター。
ジェンシンの行き場の無い複雑な想いは、痛いほど理解できる。
状況設定や立場こそ違えど、確かにあの時の僕がそこにいた。
嫉妬に駆られ、ただ引き止めてほしいだけの『帰る。』という言葉。
一緒に過ごしたいけど、もう苦しくて苦しくて、
あえて距離を置こうとする自分。
自転車の二人乗りの心地よさ:安心感。
好きな人の寝顔や裸を見るだけで、胸の鼓動がドキドキしたり。
ただ無性に人肌が恋しくなったり…
そのはけ口を好きな人に向けられる訳でもなく。
……僕の過去の恋愛情景が、
映画のシーンと同じようにフラッシュバックしていく。
今の僕は、もうあんな激しい感情で恋愛は出来ない。

高校生の制服姿の瑞々しい眩しさに、懐かしい思いが過ぎったり。
お国柄独特のフルネームで呼ぶことに、新鮮さを感じたり。
映像の色合いも、
淡く脆い【青春】を思い起こさせるかのようにブルーがかっている。
スチール写真をウォン・カーワァイ監督ご用達の
写真家ウィン・シャが担当してるせいもあってか、
どこか『ブエノスアイレス』(1997)の匂いを感じた。

ジェンシンは最後の最後に、
ショウヘンから最大で最高の言葉をもらう。
それはショウヘンからジェンシンへの絶大なる愛情表現だったんだろう。
ショウヘンの精一杯の気持ちも、十分に伝わってきた。
多くの余韻を遺しながら、物語はバサッと終わる。
その後、あの複雑に絡み合った3人がどうなったのかは分からない。
もう友達:彼氏:彼女でいることは無理だろう。
だからこそ、あの時、多感な気持ちは永遠に失われず、
大切な想いとして彼らの胸に生き続けていくんだろう。
…僕はあのラストシーン:終わり方で良かったと思う。

当たり前のように思っていた両想いでいられることが、
こんなにも幸せであるということに気づかされた。
今の僕の恋愛は、とても穏やかに過ごしている。
観終わった後、彼氏に映画のことは告げず、ただ
『いつもたくさんの優しさと愛情と包容力をありがとう。』
と伝えたくなって、その言葉をメールの終わりに書き足した。

…ミーハー的に言えば。
とにかく!ショウヘンを演じたジョセフ・チャン(23)が超カッコよかった!!
ジョセフ・チャン
久々に、僕の心へストレートに入ってきた…ヒット!
あの褐色肌で筋肉質な身体つきも、かなり僕好み…キャアキャアキャア。笑

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6 Comments

ヒデ・グラント says...""
映画には色んな味わい方があるけれど (例えば、絶叫したいからホラーを観たりとか←ホラーを例に挙げるところがヒデ・グラらしい?)、
受け手に色んなことを投げかけてくれるのも映画の良さだったりするよね。
過去の記憶を呼び覚ましてくれたり、いま自分のまわりにある幸せに気づかせてくれたり、普段の生活ではあまり考えずに過ごしてしまいそうなテーマを投げかけては考えさせてくれる。
基本的には一方通行なんだけど(投げられたことをキャッチして自分なりの結論に辿り着いたところで終わっちゃう)、ブログやmixi、メールを介して話を広げていくことでさらに進んでいくのかなって。心の引き出しを整理整頓しているみたいな気分っていうのか。映画にはそんな効用もあるんだと、王子たちとのネット上での交流を通じて感じています。

前置きが長くなってしまったけれど、『花蓮の夏』 は王子にかつての自分を思い起こさせる作品だったんだね。
これを観たらきっと僕も、王子と同じように感情が揺さぶられると思う。なぜならば、今の恋(というか愛)にめぐりあうまでにツライ恋ばかりしてきたからね。後悔とかではなく、その経験があったからこそ相方とは現在の関係性を築くことができたと思うのだけれど、やはり自分の未熟だった部分だったり、心がヒリヒリする記憶が蘇える映画(とくに青春映画とか)は切なさを連れてくるよね。

この映画、完璧ノーマークだったけれど、久しぶりに映画館で青春してこようかなぁ~。あ、いちおう今でも青春真っ盛りではあるけれど(笑)。
2007.12.05 23:22 | URL | #IOg9bXQk [edit]
ken says..."盛夏光年"
レズビアン&ゲイ映画祭で見ようと思って、
けっきょくスケジュールが合わなかったんですよね~。
やっぱりいい作品に仕上がってるようなので、
映画館で見なくっちゃ!

ジョセフかっこいいですよね~。
彼はゲイ人気間違いなしですよね。
レスリー・キーが撮ったポスターほしい!(笑)
http://img.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/5d/e9/sweetmango727/folder/1060248/img_1060248_36689020_0?1191246378
2007.12.07 02:23 | URL | #2x.LPFvg [edit]
ZAK says...""
う~ん
今回のイラの日記は
自分自身の恋愛感をも思い出させる日記だなぁ


「一喜一憂したり、落ち込んだり…起伏のジェットコースター」

「嫉妬に駆られ、ただ引き止めてほしいだけの『帰る。』という言葉。
一緒に過ごしたいけど、もう苦しくて苦しくて、
あえて距離を置こうとする自分。」

いや~~熱い熱い恋愛のころを
文字追ってても思い出しちゃう
この映画DVD買ってみよ~と
心底思ったよ

激しい恋愛って
若いからこそ出来るのかなぁ?

一度そういう激しい恋愛しちゃうと
落ちついちゃうというか
もう痛い思いしたくないというか
あえて
ワザと冷静になっちゃう

激しく燃え続けることって
相当なパワー必要だし
そうなってる自分に酔ってしまったり
必要以上に
見返りまでも求めちゃったり
ネガティブになっちゃったり

でもその瞬間は
最高に気分良いんだよね

いかんいかん
な~んか微妙に熱めにトークしちまった(笑)

『いつもたくさんの優しさと愛情と包容力をありがとう。』
ええ言葉やね

「ありがとう」って言葉好きだなぁ

で・・・さ

最後シンミリ綺麗にまとめた・・・・・かな?
思ったら

ジョセフ・・キャアキャアキャアって(爆)

イラらしい(笑)v-8

2007.12.07 11:12 | URL | #- [edit]
Elijah(管理人) says..."ヒデ・グラントさん。"
ヒデさん

映画の効用。
確かにいろんな形で僕らの心に遺りますよね。
>心の引き出しを整理整頓しているみたいな気分
↑多分、いちばん的を射た回答だと思います。
僕はこの作品で見事なくらい、過去の記憶(:恋愛経験)を鮮明に呼び起こされましたから。
きっとね、観る時の心情でも変わると思うんですよ。
未だにかつての恋愛を引きずってる状況で、この作品を観たら、もっとどっぷりハマっていたんだと思うんです。
それこそ自分が世界でいちばん不幸みたいに、悲観的にさえ。
でも今の僕が観た時、様々な感情が蘇りつつも、『あぁ、彼らは若いなぁ。』と一歩引いて観れたところもあったというか。
当時のヒリヒリする想いも確かに過ぎりつつも、今ある(彼氏からの)温もりも同時に思い出せたんですよね。
恋愛に限らず、経験があるからこそ、人は成長していくんだと思うんです。
いろんな想い出と一緒に。
【映画】というものは、観た人の気持ち(:記憶)と一緒にどんどん進化していくものかもしれないですね。

ヒデさん。ぜひ青春してきて下さい!
きっと僕らにしか解らない想いが、たくさん詰まってるはずだから。
2007.12.07 22:50 | URL | #d/k.Dt.. [edit]
Elijah(管理人) says..."kenさん。"
kenさん

あ!なんだ!てっきりkenさん、gay映画祭で観てると思ってました。
うん。かなり良質の作品に仕上がってましたよ。
痛すぎる程の情感溢れる青春映画でした。

ジョセフ。
やっぱりカッコいいですよね!!
正にgay好みだと思います♪
ジョセフをアップで見るためにも(笑)、ぜひスクリーンで!

kenさんが教えてくれたURL。
残念なコトに画像を見るコトが出来ませんでした。
んでも実はこのポスター持ってるんですよ!
前売り券を買った時に特典として付いてたんです。
どうだ!羨ましいだろ~。笑
ここでもジョセフの上半身裸にキャアキャアキャアです。笑

…と言う訳で、kenさん。
過去まで遡ってくれた20個にも及ぶコメント、本当にありがとう!
ひとつひとつのコメント・タイトルも同時に楽しませてもらいました。
コメントを書くのに、1時間半もかけてくれたんですね。
なんだかその気持ちが有り難かったです、ホントに。
ま。最初は見知らぬ人からの嫌がらせ大量コメントかと焦りましたけど。笑
完全復活したようで、良かったです!!
2007.12.07 23:02 | URL | #d/k.Dt.. [edit]
Elijah(管理人) says..."ZAKさん。"
ZAK兄

ZAK兄も過去の恋愛風景がフラッシュバックしたんだねー。
やっぱりこういうのは誰もが経験する想いなんだろうね。
うん。きっとZAK兄の心にも、なにか遺る作品になると思うよ~。
僕もDVD出たら買うつもりなんだぁ♪

激しい恋愛は、特に若い頃にするんじゃないかなぁ。
ほら。思春期の頃って、恋愛だけで生活できるとこあるよね?
仕事や世間体や日常の生活関係なく、それだけに没頭できるというか。
一度そういうのを経験しちゃうと、確かに身構えちゃうし、同じ想いをするくらいなら…って、敬遠しがちになっちゃったりもするよね。
きっと誰もが一度は通る道なんじゃないかなぁ。
だからこそ、次にめぐり逢えた人をもっと大事に思えたり、この映画の登場人物たちと同じように永遠の記憶として遺るんじゃないかなと僕は思えたんだ。

うん。僕も『ありがとう』という言葉は好き。
だけど『大好き』という言葉は、もっと好き!笑

最後ねー、しんみりまとめるのは僕らしくないなぁ…と思って、キャアキャア言ってみた。
ま、実際ホントにジョセフはカッコよかったから!
…洞察力あるツッコミ、毎度ありがとう♪笑
2007.12.09 15:59 | URL | #d/k.Dt.. [edit]

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