ふたりの5つの分かれ路(フランス)

【出会わなければ よかったの?】

『8人の女たち』でファンになったフランソワ・オゾン監督の新作。
前作『スイミング・プール』は物足りなかったので、今作もあまり期待せずに見た。

正直に言えば、平凡な作品だった。
オゾン監督独特の【毒】がない。
少しの謎。でも、その謎もミステリアスではなく。

『離婚』→『特別なディナー』→『出産』→『結婚』→『出会い』の5つのエピソード(=分かれ路)。
男女2人の愛の時間を遡っていく構成。
ギャスパー・ノエ監督の衝撃作『アレックス』を思い出す。

最初と最後に描かれる、元妻とオトコ:彼女とオトコ。
同じカメラアングルによる性愛シーンがリンクする。
ともにそのオンナの表情は、遠くを見つめ心虚ろであり白けている。
オトコのその行為は支配的であり優しさの微塵も感じさせない。
まるで本能のまま、動物的行為である。
そこがこのオトコのすべてを象徴しているように思えた。

主演女優のヴァレリア・ブルーニ・テデスキ。
全然魅力的ではなかった。
ケイト・ウィンスレットの体格をもち、ヴァージニア・マドセンの顔をブサイクにした感じ。
なぜ彼女が起用されたのだろう。
主演男優のステファン・フレイス。
フランス映画界からの思わぬ拾いもの。
ヤサ男風でなかなかのルックス。44歳には見えない鍛えられたボディ。

オゾン監督の世界観には必ずと言っていい程、ゲイが出てくる。
さりげなく、それでいて普通に社会に溶け込んでいる感じがなんともいい。

物語は、フランス映画らしい余韻を残す終わり方だった。
『クローサー』同様、やはりオンナは強かであり、オトコは女々しい。

邦題は原題通りの『5×2』の方がシンプルで印象強かったのに。

イギリスのマイケル・ウィンターボトム監督は初期の頃は佳作が多くて、
とても期待していた人物だったけど、最近はマニアックな傾向に走りすぎているような感がある。
オゾン監督も、彼の二の舞にならなきゃいいが。
愛しのメルヴィル・プポー起用による最新作『タイム・トゥ・リーブ(仮題)』が、
僕の中で彼に対する最終評価を下す時かもしれない。

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OS劇場/ツージィ

前売り券1300円→800円

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