天然コケッコー。

夏休み映画の本命でもある『天然コケッコー』を初日に観た。
天然コケッコー
老若男女、たくさんの人で賑わうロビー。
立ち見の人もいた。

くらもちふさこの世界観を全く崩さないであろう、見事な実写映画化。
ひとつひとつのシーンが、まるで切り取られた絵葉書のよう。
四季折々の島根県の田園風景。
確実に伝わってくる自然の音。
イヤな人がほとんど出てこない。

特に起伏がある訳じゃない。
大きな出来事がある訳じゃない。
ただ、静かにのどかにゆっくり時間が過ぎていく。
この世界観から去りたくない。
ずっと続いてほしい、そう思った。

登場人物たち、誰もが素晴らしい。
特に主演の夏帆(:右田そよ役)と
岡田将生(:大沢広海役)の息のピッタリさと初々しさ。
岡田くん。『スウィングガールズ』の頃の平岡くんを連想させる。
今週、ガーデンへ舞台挨拶に来る。生で見てみたい。

ストーリーは、中学校編で終わる。
その続き(:高校編)はマンガで。
全9巻の大人買い、決定。

手を繋ぐ瞬間。
ファースト・キスの瞬間。
人を思いやる気持ち。
…そんな当たり前のことを、忘れてしまったことを、
この作品は思い出させてくれる。

大人になると、手を繋ぐことより生々しいSEX。
口唇が触れ合うキスより、舌を絡め合うフレンチ・キス。
…そんなことより、ときめき感ある大事な瞬間を、
思い出させてくれた。

僕は都会育ちの田舎知らず。
帰る故郷もない。
その光景はどこか『かもめ食堂』に似ていた。
…ただ、癒された。
自然に涙が溢れた。

好きな人を、ただ好きだと思う純粋な気持ち。
どこかに忘れてきてしまってたな。

映画はこんな風に、どこか凹んだ気持ちに答えを出してくれる。
だから僕にとって、人生の教科書なのだ。

彼氏と、早く手を繋ぎたいな。
軽く口唇にキスしたいな。
…そう思えた。

この作品のスタッフは、
あの『ジョゼ虎魚』と『メゾン・ド・ヒミコ』と同じ人たち。
配給会社も。プロデューサーも。脚本家も。主題歌も。
そして、この作品の監督は山下敦弘。
作品によって、【陰】と【陽】を見事なほど使い分ける。
今作では、『リンダ リンダ リンダ』に続く【陽】を魅せてくれた。
彼だからこそ、
こういう表現が出来るんだろうなと思えるシーンがたくさんある。
ラストの長回しは、秀逸。

ちょっと小旅行に出てみたい。
癒されたい。
…そんな都会の雑踏で生きる人に観てほしい、
この夏、僕がオススメする最高の邦画。

『もうすぐ消えてなくなるかもしれんと思やぁ、
ささいなことが急に輝いて見えてきてしまう』
…いろんな台詞がある中、涙してしまった。

制服って、本当に眩しい。
好きな人の匂いが沁みついた服。
学ランを羽織ってみたり。

青春。
どこかに置き忘れてきたもの。
取り戻したくても、出来ないもの。
だからこそ、永遠なほど強烈に輝き続けるのだ。

大好きな人と、この映画を観れたことも、また格別な思い。
観終わって、いろんなことを語り合った時間も、
それもまた至福の時。

MEMO:『青春ノスタルジー。』
2007.8.12 18:16
mixiより転載

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