四月映画 其の弐。

4月になって観た【映画】の感想を。

●映画館●
★13/ザメッティ★(フランス=グルジア)
【13人のロシアン・ルーレット──それは、運命を狂わせる邪悪なゲーム。】
20070410223318.jpg
感想:発想が面白いなと思った。グルジア出身の兄弟(兄:監督、弟:主演)による異色作。一緒に観た女子友達も言ってたんだけど、抑揚がなく淡々と展開していく作品だった。全編モノクロ映像なところが、緊迫感を煽る。これまでParisに住む多くの【陽】のフランス人(:映画)を観てきたせいか、こういう【陰】のある移民を描くフランス人(:映画)を観て、フランスにおける貧困地区の現状を垣間見た気がする。ハイライトであるロシアン・ルーレットの場面が思った程、少なかったのがちょっと意外だった。それでもその場面には妙な緊張感があって、観てる僕も嫌な汗を掻くような気分になったり。モノクロ映像のせいもあって、『π』を思い出したり。根底に流れる寂しげな雰囲気が似てたような。今年現在のワースト映画『ホステル』も思い出したり。金持ち階級の道楽にしか思えない最低最悪なゲームの開催。人の命をなんだと思ってるのか!観ていて腹立だしくなってくる。そのゲームに参加しないと生きていけない社会構図にもやるせなさを感じたり。『ホステル』よりは全然、出来はよかったと思う。作品全体に流れる刹那主義が物悲しかった。僕の中で、【映画】としてのなにかが足りなかったのが残念。ハリウッドでゲラ・バブルアニ監督自身によるリメイクが決まってるみたいだけど、この作品が持つ独特な雰囲気を壊されかねないので作ってほしくないなぁ。ちなみに、【13】という数字は海外では忌み嫌われたり。でも僕にとってはラッキーナンバーで。なんせ、【13日の金曜日】生まれだから。大抵の友達にそう教えると、なんとなくそれが理解できると言われるんだよね(笑)。
MEMO:テアトル梅田
2007.4.10 18:45
メンズデー1000円
フッチー
点数評価:60点

★情痴 アヴァンチュール★(フランス=ベルギー)
【私が私でなくなる夜】
20070412232223.jpg
感想:常に気だるさと不安定を煽る状態がスクリーンから伝わってくる作風だった。フランス俳優の脱ぎっぷりの良さに、ただただ脱帽。きっと羞恥心みたいなものがないんだろうな。美味しそうに煙草を吸うシーンにも、ある種の潔さを感じたり。リュディヴィーヌ・サニエ演じる主人公ガブリエルは本当に夢遊症だったんだろうか?もし夢遊症ならば、どの時点から素面だったんだろう?観終わった直後、ラストのガブリエルの表情に多くの疑問を感じずにはいられなかった。リュディヴィーヌ・サニエの少女のようなあどけない表情とボリューム感ある身体のアンバランスさに今回も驚かされて。彼女の恋人ルイを演じたブリュノ・トデスキーニは、ちょっと老けた感あり。パトリス・シェロー監督作『王妃マルゴ』と理解不能だった『愛する者よ、列車に乗れ』の頃はときめいたなぁ。なぜ、人は危険な匂いがする人物に惹かれていくんだろう。その多くが破滅に向かうことだと解っているはずなのに。今の僕だったら、絶対にそういう人とは関わらない…いや、関わりたくない。
MEMO:シネマート心斎橋
2007.4.12 18:20
前売り券1500円
フッチー
点数評価:62点

★オール・ザ・キングスメン★(アメリカ)
【善は、悪からも生まれる。】
20070415002227.jpg
感想:全米で、ほぼ1年近く公開延期となっていた作品。そういう作品って大抵、出来は良くないんだけど、でもこの豪華キャストを観に行かずにはいられない!ビリング・トップはショーン・ペンなんだけど、実際の主役は2番手のジュード・ロウだったと言える。今作での彼はすべて【静:受け身】の演技だった。佳作『ホリデイ』での好演が印象深い彼とケイト・ウィンスレットが、ここではかつて愛し合った者同士での本格的な共演で、なんだかくすぐったい感じ。もちろん、両者とも『ホリデイ』とは全く違う雰囲気なんで、さすが役者だなぁ…と感心したり。ショーン演じるウィリー・スタークの演説シーンには迫力があって、観てる僕も一票投じそうな勢いになる。ただその演説が意図的に何度も繰り返されるので、物語の最後の方は食傷気味だったけど。ショーンとジュードとアンソニー・ホプキンスによる3人の共演シーンには思わず、興奮してしまった。なかなか拝めない構図だから。ケイトもホプキンスも助演程度の役柄だったので、大して見せ場がなかったのが残念だった。作品の出来自体は、全米公開延期も納得のもので。正直、僕の頭が悪いせいなのか、物語の意味が理解できなかった…特に結末が。複雑な人間関係を上手く描写できてなかったのでは?と思ったり。人物の心情(=愛憎)が浅すぎて、その考えを読み取れなかったから。本来、重要な役柄であろうアダム・スタントンを演じたのがマーク・ラファロだったので、その役柄の扱いが小さくなったことにも影響があるんだろうか?もし第一候補だったブラッド・ピットがこの役を演じてたら、もっとこのキャラクターの描き方が変わったはずだろうから。ウィリー・スタークの用心棒シュガーボーイ役を演じたジャッキー・アール・ヘイリーの不気味な存在感が印象に残る。物語の前半は淡々としていて、とにかく退屈だった。中盤辺りから、ようやくどうにか盛り上がってくる。いちばんの盛り上がりは、クライマックスだった。ただ、駆け足で描き過ぎたきらいがあるので、なんとも勿体なく思える。そう考えると、この作品自体が見せ場だけをピックアップした総集編に見えたような。本当はもっと深みがあるはずだろうに。もしかしたら、TVのミニ・シリーズ向けの作品かもね。スティーヴン・ゼイリアン監督は【脚本家】としたら凄いと思うけど、【監督】としたら…微妙かもしれないと思った。
MEMO:OS劇場
2007.4.14 15:40
前売り券1300円
単独
点数評価:66点

以上。この週に観た3本は、どれも可もなく不可もなくって感じだった。
ま。そういう時もあるかな(笑)。

関連記事
スポンサーサイト

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://eplace.blog19.fc2.com/tb.php/403-e76b4d20
該当の記事は見つかりませんでした。