芸術の秋 其の五。

【芸術の秋】も、いよいよクライマックスへ。
…と言う訳で、2作品。さらっ(!?)と書いてみよう。

●映画●
『トゥモロー・ワールド』
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感想:この手のジャンルの作品はあまり観ない僕だけど、アルフォンソ・キュアロン(:監督)×エマニュエル・ルベツキ(:撮影)と聞いたら、もう観ずにはいられなかった。
彼らのコラボレーションを初めて見たのは、大好きなイーサン・ホーク&グウィネス・パルトロー主演の『大いなる遺産』で。
その緑がかった独特な映像の美しさとセンスに酔いしれた記憶がある。
今作の主演は、大好きな英国男優クライヴ・オーウェンとくる!
どこか哀愁漂わせ切なさを感じさせる瞳に、もうメロメロでした☆
やっぱり渋くて、カッコいい。
ビリング2番目のジュリアン・ムーア。
なのに、あっさり出番が終わって、珍作『フォーガットン』に似た衝撃で(笑)。
最後の最後に出てくるんじゃないかと、勘ぐったりしたりして。
サー・マイケル・ケインは、やっぱり巧い。
彼が出てくるシーンは、作品中のオアシス的時間だった。
Check中の英国若手男優のチャーリー・ハナム。
全然、顔がアップにならず。しかも、長髪で表情が判り辛いし…もう悲しかった。
ただ、吠えてるだけのキャラクターだったし(苦笑)。
この作品…先に観た職場の同僚にはかなり不評だったので(特にストーリーが)、観ようか一瞬、躊躇したんだけど…自分の目で観て確かめたら、思ってたほど悪くなかった。
確かに展開に疑問視するシーンもそれなりにはあったけど、言わんとしてるものが伝わってきたのも事実だから。
途中、英国政府が不法入国者を徹底的に抑圧する様に、かつてのナチスのホロコーストを思い出させるものがあって、不快感を抱いてしまった。
逆に、終盤近くのクライヴ演じるセオ・ファロンとクレア=ホープ・アシティ演じるキーの姿に、神々しさを感じたり。
その彼女の姿は正に聖母マリア様で、彼女が抱える乳飲み子はイエス・キリスト!
なぜ、唯一の子どもの設定が、アフリカ系の人種だったのか。
そこにも深い意味があるように思えた。
観た人、誰もが口にする話題のクライマックス8分間のワンショット・シーンには、ただただ食い入るようにスクリーンを見つめ続け、圧倒されてしまった。
その計算し尽された緊張感が、観てる僕にも伝わってきて。
これだけでも、観る価値あり!!
このシーンを巧く魅せたキュアロン監督とルベツキ撮影監督の手腕に、ただただ拍手せずにはいられない。
ルベツキ撮影監督のどこか乾いた匂いがする映像は、見応えがあった。
原題『CHILDREN OF MEN』のタイトルの出し方も、ストレートで好み。
この映画の結末に、本当の【明日】があるのかは分からない。
ひとつの問題提起、もしくは未来への警鐘だったのかもしれない。
正直、僕はあまり【未来】のことを考えては生きていない。
今の僕にとっては、【いまを生きる】ことがすべてだから。
けれど、この作品を観て、少し思った。
今日よりも【明日】のために。
愛する両親と恋人と友人たちを、もっと大切にしていこうと。
それが、今の僕ができる精一杯の【明日】への誓いだから。
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MEMO:TOHOシネマズなんば
2006.11.28 15:00
会員料金1300円
単独
点数評価:70点

●ライブ●
★ダニエル・パウター JAPAN TOUR 2006★
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感想:遅咲きのカナダのシンガーソングライターの初単独来日公演に参加してきた。
今年、シングル『バッド・デイ~ついてない日の応援歌』が世界中で大ブレイクした彼。
僕も、この曲をタワーレコードで試聴した瞬間、ノックアウトされて。
その大ヒット曲を収録したアルバム『DANIEL POWTER / ダニエル・パウター』を引っ提げてのジャパン・ツアー。
持ち曲が少ないため、一曲一曲がかなり長めでアレンジされてた。
なぜか、CDの音源よりワン・キー下げての歌い方。
ここは正直、残念だった。
彼の特徴である、あの高音がリアルで聴けないなんて!
好きな『ジミー・ゲッツ・ハイ』も!!
最初の1曲目は明らかに彼と観客との間に、微妙な温度差があって。
どうも盛り上がり感に欠けてた気がする。
お互いが、どうノッていいのか解らないというか。
その雰囲気を彼が察知したのか、途中、アップテンポの曲の時に、自ら観客席に下りてくるパフォーマンスを披露。
ここで、がっちりと観客の心を掴んで。
ちなみに、誰もが最も聴きたかった名曲『バッド・デイ』の終盤に、僕の目の前にも来てくれて。
もう…肉眼、等身大(!)で彼のことを間近で見ることができて。
だけど、なんでだろ??
手の届く距離に立ってるのに、僕の周りの人たちは誰も彼を触ろうとはしない。
触ってもOKな環境にあるにも関わらず。
…そうなんだよね。彼には、(いい意味でも悪い意味でも)【スター】としての【オーラ】がないんだよね。
それが今回、はっきりと分かった。
【隣に居そうな気さくなお兄ちゃん】的存在って雰囲気だから。
これがoasisのギャラガー兄弟だったり、COLDPLAYのクリス・マーティンだったりしたら…それはそれはもうモミクチャにされてる(:してる)状態だと思う。
だって正直、今年の夏に超間近で見たそのクリスほどの興奮&衝撃度はなかったから…
『あ。来た!』って感じだったもん(苦笑)。
ダニエルはMCもめちゃくちゃ喋ってくれたり。カタコトでも一生懸命に日本語を喋ってくれたり。
アンコールでは観客の女の子をステージに上げて、隣に座らせて、彼女のためにピアノで弾き語りをしたり…キスまで!
もうね、どこまでファン・サービスがいいんだろうと思えるくらい(笑)、親近感のあるライブでした。
きっとね、ハコが大きすぎたんだと思う。
会場自体も、僕はここでライブを観るのは2回目なんだけど…正に講演を聞くための【会議場】って感じで、ライブには向いてないハコだと思うし。
ZEPP大阪、IMPホール辺りで演ればよかったんじゃないかなぁ。
そうすれば、もっともっと盛り上がってた気がする。
もちろん、今回のチケットは完売だったけどね。
結局、肝心の歌よりも、彼の人柄の善さを感じ取れるライブでした。
それって、良かったのか悪かったのか…(苦笑)。
でも、まぁ貴重な体験だったのは、間違いないかな(笑)。
…という訳で、15曲には満たない曲数で、1時間半ほどのライブでした。
あ。座席は前から15列目のいちばん端だったんだけど、結構、観やすかったかな☆
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MEMO:大阪国際会議場メインホール
2006.11.28 19:00
指定席1階7500円
ナカジ
五つ星評価:★★★☆

以上。これで、今年の【芸術の秋】はファイナルです☆
もうじき、本格的な【冬】が始まるもんね。

▲ ダニエル・パウターSET LIST:
1.Song 6
2.Styrofoam
3.Jimmy Gets High
4.Stupid Like This
5.Lie To Me
6.Free Loop
7.Give Me Life
8.Wasted
9.Lost On The Stoop
10.Just Like Heaven (The Cure Cover)
11.Bad Day
★アンコール★
1.Someday
2.Love You Lately
3.Back On The Streets
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6 Comments

ken says...""
「トゥモロー」は間違いなくことし最高レベルの映像世界を、
惜しげもなく見せてくれましたよね~。
音楽のセンスも抜群。
あれは映画館じゃないともったいな~い!
僕は思わず二回も足を運んじゃいました(笑)

神々しいっていうのがぴったりの感動で、
自然と涙が流れてしまいました。
圧倒的な映像力を見せ付けてくれたキュアロン&ルベツキに、
素直に感謝をささげたいです。

ダニエル・パウター大阪に来てたんだ~。
生で聞けるチャンスってなかなかないから、
すごくうらやましい!
でも、スターのオーラがないって、
なんとなくわかる気がします・・・(笑)
2006.11.30 02:44 | URL | #VaGrzmSs [edit]
ヒデ・グラント says...""
ストーリーには入り込めなかったものの、kenさん同様、実は後半は泣いちゃいました(なぜだ?)。
この作品、直前まで行こうかどうしようか迷ってたんだけど、映画館で観れてよかった!誘ってくれた友人に感謝。

いろんな人のレビューを読んでると、この作品の奥深さが理解できてくるよね。イラ君の感想(彼女の姿は聖母マリアで、乳飲み子はイエス・キリスト!)を読んでいて、余計にこの作品に込められた意味を噛みしめております。「トゥモロー号」はノアの方舟?

今年はあと10本観るんですかー。3日で1本のペース。
何をチョイスしてるんだろう??
12月のイラくんのレビューも楽しみにしています!!
2006.11.30 09:56 | URL | #- [edit]
ZAK says...""
ひゃ~
三大巨頭そろっての
『トゥモロー・ワールド』 好評価

しかも絶対映画館っ!!とは
全く情報なしで未チェックだけに

これはヤバイ映画なんかも?と

「スーパーマン」以来久々の劇場貸し切り鑑賞に
行かねばならない(笑)

「時間」・・・なんとか作ります

てかkenさん二回足運んでるとは・・・・
ヒデちゃんの
「スーパーマンリターンズ」二回も凄いと思ったけど
ヤバイよなぁ~

この映画って観る人に
大きなメッセージ伝える力あるみたいだね

>今日より「明日」のために

>「今を生きる」

ちょっと入れ代えて(ニコ)
2006.11.30 15:32 | URL | #23tr8otU [edit]
Elijah says...""
kenさん

『トゥモロー・ワールド』の映像は、本当に素晴らしかったですよね!!
これだけでも、観る価値ありますもん。
確かに!!音楽のセンスも抜群でした☆
kenさん…すでに2回も観に行ったんですね!!
それは、マジ凄いですっ(笑)。

はい。終盤に向かうに連れて、神々しいという言葉がピッタリだったと思います。
kenさんは泣かずにはいられなかったんですね。
僕は涙を流すとまではいかなかったですけど、感動はしました。
本当にキュアロン&ルベツキの才能には驚かされるばかりです。
ルベツキには、ぜひぜひアカデミー賞の撮影賞のノミネートをしてもらいたいところ!!

DP…はい。大阪に来てましたよ☆
そうですよねー。特に外タレさんは生で聴けるチャンスは少ないですから。
いろんな国で、今年最大のヒットを勝ち取った人でもありますし。 
>でも、スターのオーラがないって、なんとなくわかる気がします・・・(笑)
↑そうでしょ(笑)!?
2006.12.04 20:54 | URL | #d/k.Dt.. [edit]
Elijah says...""
ヒデ・グラントさん

ヒデさん…この作品のストーリー、共感できなかったんですよねー。
それでも泣けたというのは、ヒデさんの感受性の大きさと物語の神々しさがそうさせたのではないでしょうか?
僕もこの作品、人の意見に惑わされ、ギリギリまで観ようか悩んだところもありましたが(汗)、スクリーンで観て、本当によかったと痛感してるところです。
ヒデさんの友人さんの選択眼は素晴らしいですね!

この作品の評…確かに人それぞれって感じで、興味深いものがありますよね。
僕はもうそのシーンを観た瞬間に、ただただ聖母マリア様とイエス・キリストにしか見えなくて!
兵隊さんらも、そんな感じで彼らを見つめてましたよね。
【トゥモロー号】…正しく、そうです!
【ノアの箱舟】ですよね!!
ヒデさんの見解…凄いです!!!
ますます奥深くなってきました…。

今年は現時点で、あと9本となりました。
今週は3本、観に行きます。
ヒデさんが観る作品も、ありますよ☆
また、まとめ書きとなると思いますけど(汗)、ぜひぜひ読んでやって下さいね!
2006.12.04 21:08 | URL | #d/k.Dt.. [edit]
Elijah says...""
ZAKさん

【三大巨頭】って…思わず笑ってしまいました。
僕的には、kenさん&ヒデさん&ZAK兄の【三大映画好き】の並んだコメントに微笑まずにはいられなかったですけど(笑)。

ZAK兄…『トゥモロー・ワールド』の存在、知らなかったみたいですね。
うーん。それでも【映画通】!?…にゃはは。
そうです!この作品は、【絶対、映画館】で観なくちゃ!!ですよ☆
ホント、迫力ありますから。

>スーパーマン」以来久々の劇場貸し切り鑑賞に行かねばならない(笑)
↑はい。ぜひぜひ某地区のシネコンで(笑)、のんびりゆったり堪能してみて下さい☆
>「時間」・・・なんとか作ります
↑ただでさえバタバタしてるでしょうに、ホントに作れます(笑)!?

>てかkenさん二回足運んでるとは・・・・
↑そうなんですよねー。
kenさん…たくさんの映画を観られてるのに、この作品、2回も劇場に足を運んでられて。
その気持ちが解るくらい、本当に映像は素晴らしいですから。

>この映画って観る人に大きなメッセージ伝える力あるみたいだね
↑そうですね。とてもメッセージ性のある作品だと思います。
観終わった瞬間、いろいろと考えさせられるものがありますから。
【映画通】の人には、すこぶる評価が高い作品みたいですよ。

>>今日より「明日」のために「今を生きる」
>ちょっと入れ代えて(ニコ)
↑座布団、一枚(笑)!!
でも【今を生きる】は、あえて【いまを生きる】なんです。
大好きなロビン・ウィリアムズ&イーサン・ホークのあの名作のタイトルから。
2006.12.04 21:29 | URL | #d/k.Dt.. [edit]

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