広島 昭和20年8月6日(日本)

2005年08月29日
【その一瞬まで、夢に生きた。】

平成15年8月6日。
以前、働いていた職場からの代表として、
吉村ちゃんと一緒に原水爆世界禁止大会(略して原水禁)に参加した事がある。
真夏の暑い日だった。

自分が日本人であるにも関わらず、ずっと知らない振りをして、
この現実に起こった出来事から目を逸らして生きていた。

しかし、代表として行く事になったおかげで、ようやく目の前の現実を受け入れる事ができた。

8月6日の広島、確かに僕はその場所にいた。
原爆ドームは、思ってたよりは小さく見えた。

58年前にここに落ちた原爆。そこにいた数多くの死者、死者、死者。
想像するだけで、ゾッとした。
普通に立っていても暑いくらいなのに、
あの日は想像を絶する以上の暑さがあったんだと思うと、とてつもない恐怖感で身震いがした。

その原爆が落ちる日までの20日間を描いたのが、このドラマだ。
長女に松たか子、次女に加藤あい、三女に長澤まさみの三姉妹に、末弟の冨浦智嗣。

日本の女優で一番好きなのが、松たか子。
最近は舞台を中心に活躍しているので、久し振りのドラマ出演だ。
いつもの如く素晴らしい演技力で、役を自分のものにしていた。
本当に感情表現が豊かな人だ。
着物姿も、しゃんとして似合っていた。

物語としたら、今ひとつ弱いものがあったかもしれない。
連続ドラマとして、もう少し丁寧に描いた方がよかったと思う。

だけど、見ている間、刻々と近づくあの日に心が落ち着かなかった。

なにげない日常生活。
ささやかな幸せ。
それを奪った憎き原爆。

長女が最期に見た光。
その光を浴びた瞬間、すべてが消え去った。恐怖で震え上がるかすかに歪んでいく表情。
岩に彼女の影が残っていた。
確かにそこに存在していた悲しい証として。
その岩を、黒い雨に打たれながら慟哭していた彼女の愛する人(演じるのは国分太一)。
彼もまた被爆者として、この後、生きていかなければならない。

酷い、酷い、酷すぎる。
そう思うと、涙がとまらなかった。ハンカチで口を押さえながらも、嗚咽してしまった。
『なんでやねん!!!』と、心が叫んでいた。

【二度と戦争は起こしてはいけない。】
人は必ずそう言う。
でも、今の世界情勢は!?

唯一生き残った末弟の晩年を演じた西田敏行が語る最後のセリフが胸に突き刺さる。

この出来事を風化させてはいけない。
2年前の原水禁参加以上に改めて、そう思った。

世界中に【希望】の花が咲くことを心から願います。

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