愛憎劇。

僕がもともとフランス映画に抱くイメージ通りの作品を、久々に観た気がする。
正に、王道の【愛】によるフランス映画!『美しき運命の傷痕』
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感情揺さぶられる予告編を見て、強く惹かれた。
故クシシュトフ・キエシロフスキ監督の遺稿を映画化。
ダンテの『神曲』をモチーフに構想した三部作(『天国』、『地獄』、『煉獄』)の地獄編。
監督は、『ノー・マンズ・ランド』のダニス・タノヴィッチ。
キャストが豪華なことも、惹かれたひとつ。
エマニュエル・ベアール、カリン・ヴィアール、マリー・ジラン、キャロル・ブーケ、ジャック・ペラン、ジャック・ガンブラン、ギョーム・カネ、ジャン・ロシュフォール、ミキ・マノイロヴィッチ。

22年前に起こったある事件。その事がトラウマとなって、後の恋愛感に影響してしまう三姉妹たち。
長女ソフィ(エマニュエル・ベアール)。夫(ジャック・ガンブラン)の浮気に対する疑念はストーカーまがいの神経ギリギリ感で、見ていて怖い。
次女セリーヌ(カリン・ヴィアール)。恋愛に臆病でありながらも、人に優しく。そんな中、ある青年(ギョーム・カネ)との出会いでとる大胆な行動に驚かされる。
三女アンヌ(マリー・ジラン)。若さゆえの、これまた突拍子もないストーカーまがいの行動。自身が通う大学教授(ジャック・ペラン)との不倫の果ての別れ話に心が揺れる。

特に印象に残ったお目当ての俳優3人。
エマニュエル・ベアールは大好きなフランス女優のひとり。
アンニュイさと大人の色気を感じずにはいられなくて。
今作でも、見事なボディを披露。狂気じみた女性を妖艶に演じていた。
彼女の出演作で好きなのは、やっぱり『8人の女たち』かなぁ。
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ジャック・ガンブラン。今回、初めてちゃんと見るけど、ダンディーな感じで渋い。ファッション雑誌『LEON』のモデルができそうな雰囲気。これから要Checkの男優さんだ。
ギョーム・カネ。凡作『ザ・ビーチ』の頃に比べると、かなり大人になった感あり。映画で見るのは、逆説的『アメリ』版『世界でいちばん不運で幸せな私』以来。
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今回のミステリアスな雰囲気での役柄。その洗練されたスーツ姿には、好感度UP。

物語は、誰もが激情に走っていて。
その光景は、誰もが恋に溺れていく感じで。
バックに流れる感情的な音楽が、その気持ちを高めていって。
描き方は、少し中途半端でやや説明不足かもしれない。
結末にも不透明さが残るかもしれないけど、僕的にはあまり気にならなかった。
とにかく、登場人物(特に長女と三女)の女性特有の気持ちが伝わってきて、痛々しい。時には、不快感さえ感じる。
オンナって不死身だと思った…。

これを観て、改めて気づいた。
なぜ、僕が恋愛に興味を持てないのかを。
独占欲に束縛感。その最大の象徴となる嫉妬心。
神経が擦り切れるほどの異常な心理状況の中での生活。
安心感のある恋愛をしたくても出来ない、性(さが)で。
こういった激情の思いを二度と味わいたくないからこそ、今は独りでいたいのだと。

MEMO:テアトル梅田
2006.5.2 19:00
メンズデー1000円
単独
点数評価:60点

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