バイオレンスな漫画風。

デイヴィッド・クローネンバーグの新作。
実は、あんまり得意な監督さんではない。
唯一、好きなのは『イグジステンズ』かな。
『クラッシュ』も、前作の『スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする』も映画館に観に行ったけど、退屈で退屈で仕方がなかった。。。
だけど、今回は予告編見る限りなかなか良さそうだし、批評家筋の評判も上々で。
キャストも渋めを揃えて期待できそうだと思って。
その映画のタイトルは、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』
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オープニングのスタッフ・クレジットで、この作品がグラフィックノベルが原作だと知る。
『フロム・ヘル』や『ロード・トゥ・パーディション』も、そうだったよなぁ。
アメコミよりも、こっちのジャンルの方が好みで。
そんな期待感を持ちつつ、ストーリーは展開していく。。。

うんうん。そうそう。この作品、全体的に描写が漫画チックだった。
特にアクションや殺人の部分が。
観る前のイメージでは、もっとリアリズムある社会を風刺したストーリーだと勝手に思っていたので、ちょっと肩透かし。
だけど、それが僕の中で逆にイイ感じで。
緊迫感ある冒頭の事件からは、ちょっと横道に逸れていく展開が予想外で面白く。
ある種のユーモア感があったなぁ。
それでいて、幾度となく肩に力が入って。
だって、殺人シーンが迫力ありすぎて、ビビってしまうんだもん(笑)。
と同時に、不謹慎にも楽しいと思ってしまう自分もいたりして。。。

誰にでも潜んでる【悪】の部分。
それが表面化するかどうかは、その時のシチュエーション次第で。
誰にでも起こりえる事なのかも。
もちろん、コントロールできるかどうかは、自分次第。

善と悪の二面性に悩む主人公トム・ストールを演じたヴィゴ・モーテンセン(47)。
その使い分けの演技は、巧かったなぁ。
特に暴力的な面が表れる彼の表情は、ホントに怖くて。
アクション・シーンもキャラの動きが超人的で驚かされる。
そのフォルムはCoolだったけど。
一緒に見た友人曰く、『ロボコップみたいな動き。』で(笑)。
それにしてもヴィゴ、随分と出世したよなぁ。
彼を意識して、ちゃんと見たのは、『クリムゾン・タイド』だったっけ。
その男らしい風貌と役柄に夢中になった記憶が。
作品の前半を締めるカール・フォガティ役のエド・ハリス(55)。
大好きなオヤジ俳優のひとり。
カッコいいと渋すぎるの両方に尽きるなぁ。
彼の演技、今回も世間的な評価としては印象が薄くなっちゃったようで。
だけど、僕的にはオスカーにノミネートされたウィリアム・ハートよりも、彼の悪キャラの方が印象に残ったけどなぁ。
凄く存在感あったもん。
作品の後半を締める、リーチー・キューザック役のウィリアム・ハート(55)。
どこか不気味な怖さもありつつ、それ以上にどこかおちゃめな部分も垣間見えたような気がして。そこが、なかなかの好演ぶりで。オスカー・ノミネートも納得の演技だったなぁ。
この3オヤジには強烈なインパクトを受けました。
ヴィゴとエド。ルックスも演技も渋くて、ホントにカッコいいオヤジでした。
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物語のラストは、『この先、この一家(ストール家)は大丈夫なんだろうか!?』って感じでフェイドアウトしていったけど。。。
潜在的な暴力性について、ちょっと考えさせられたなぁ。

ホントはもっと真剣に考えて観る作品だったのかもしれないけど、僕にはどうも漫画的に見えてしまって。
『もう、これは漫画として見よう。』と決めて、違った意味で楽しんで観てしまったかも。。。
クローネンバーグ監督にしては、結構好きな作品になったなぁ。

ちなみに、この映画のパンフは、豪華装丁仕様の1000円もして。
『LOTR』のアラゴルン様が主演だから、コレクターズ・アイテム扱いのせいだったのかな。。。

MEMO:シネ・リーブル梅田
2006.4.17 18:45
チケットぴあ1500円
フッチー
点数評価:70点

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6 Comments

ree says..."クローネンバーグ作品"
「イグジステンズ」は好きなJ.J.リーが出てたので
(J.ロウも出てたんだっけ?)録画したけど、
10分くらい見てそのまま放置してビデオどっか
行っちゃった。
「クラッシュ」も見たけどあんま覚えてない。

クローネンバーグでおもしろかったのは
「ザ・フライ」と「Mバタフライ」(ジョン・ローンの
女装が笑える)かな~
名作「裸のランチ」は見てみたいと思ってたけど、
幻覚でゴキだらけって聞いて見る気失せた。

「~バイオレンス」普通に面白かったけど、
期待し過ぎたせいか、後半がホント漫画で
ガンガンあっさり殺してく様が笑えてしまった。
私もウィリアムよりエドの方が断然「狂気的」で
存在感あった。まあ、ウィリアムは善人顔だから
エドのホンモノな凄みが違うよね。
とは言え、普段の穏便な顔とは違い、クマの
ようなウィリアムも重みはあったけどね。
2006.04.22 00:21 | URL | #- [edit]
Elijah says..."●reeさん"
『イグジステンズ』は、結構面白いよ☆
ジュードも出てます。ジェニファーの相手役☆☆
そのビデオ、根性で探して見てみて(笑)。

僕は、『Mバタフライ』は退屈だったなぁ。
ジョン・ローンの女装姿は無理があったし。。。
てか、全然似合ってなかった記憶が。
『ザ・フライ』と『裸のランチ』は未見です。。。

reeちゃんも同意見ですかー。
『~バイオレンス』の後半はホント、漫画だったよねー。
エド、確かに【狂気的】だった!!
この表現、ナイスです☆
2006.04.22 20:09 | URL | #d/k.Dt.. [edit]
ree says..."Mバタフライ"
もしかして、何となく「さらば我が愛」とカブって
イイと思い込んでるかも(コレ↑は好き)。。
同性愛がテーマってコトや時代背景的に。
あと、ジェレミー・アイアンズが好きなので。
イイ男なのに女に翻弄されるダメ男のイメージ
で、哀愁漂う色男。好きだな~

「ザ・フライ」は確か中学生頃に見てエグくて
衝撃的でした。当時はクローネンバーグなんて
知らなかったけど。
2006.04.22 20:31 | URL | #- [edit]
Elijah says..."●reeさん②"
『Mバタフライ』…時代背景はよかったかもだけど、退屈だったよー。
思い込んでるだけかも(笑)。
『さらば、我が愛』は、見たコトないな。。。
レスリー・チャンの作品だよね。僕の周りでも人気度高いです。
reeちゃん、アイアンズ好きだったんだね。
確かに、ダメ男役は似合う似合う!!『ダメージ』とか。。。

『ザ・フライ』は、なぜかキモくてエグいのイメージがある。。。
あと、ギョロ目のジェフ・ゴールドブラム!!
2006.04.22 20:52 | URL | #d/k.Dt.. [edit]
ree says..."しつこくレスごめん。。"
「さらば~」は、史劇だしレスリーもコン・リーも
苦手だったので、なかなか見る気にならなかった
んだけど、
見てみたらそれぞれの一方通行な愛が切なくて良かったよ。
当時はコン・リーまだあまり好きになれなかったけど、
壮絶な女郎を熱演してたし、今見たらもっと彼女の役に共感出来るかも。
レスリーはこれ見て結構好きになった。
多分亡くなる前後に見たので尚更感慨深かった。

ジェレミーは「ロリータ」でも振り回されてボロボロになる
(自分も悪いけど)中年オヤジがめちゃめちゃ可哀相で切なかった。
「ダメージ」でもホントダメージ受けまくってたよね。痛手が似合う男。

ギラついたジェフ=ハエ男はピッタリだね!
2006.04.22 23:22 | URL | #- [edit]
Elijah says..."●reeさん③"
reeちゃんからのコメントは大歓迎なんで、いくらでもどーぞ☆

『さらば~』…コン・リーも出てるんだね。
ここでは壮絶な女郎役なんだ☆
『SAYURI』で好演してたし、気になるなー。
レスリーはどうもナルシスト度が高くて、苦手。。。トニーと違って、世間が言うほど、男前に思えなかったし。

ジェレミーの『ロリータ』は未見です。。。
うんうん。『ダメージ』では、ホントにダメージ受けまくってたよねー。
なんか、『ダメージ』見たくなってきたなぁ。
2006.04.22 23:55 | URL | #d/k.Dt.. [edit]

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