クズ。

フィルス
『フィルス』(イギリス/2013)
◆感想◆
R18+版予告編から想像するようなドギツサは思っていたほどなかったような。
シニカルなブラック・コメディに思えた。
中盤までは「ずっとこんなグダグダな調子で展開していくのかな?」、
「もしかしたら自分が余り好きじゃない方のテイストかも」と思いつつ鑑賞していたけど、
クライマックス直前になって
ようやくこの作品が持つ魅力が分かってきた途端に観終えた感じだった。
なので、鑑賞直後の感想は「良かったけど、評価が難しいな」と言うのが第一印象。
やっぱりどうしても「いつもの」ジェームズ・マカヴォイの人柄の良さを
作品中に探そうとする自分が居るので、
今回彼が演じるDirtyなブルース・ロバートソンというキャラクターに
なかなかノレなかったのかもしれない。
ずっと観ながらブルースは
「こういうキャラだけど、でも根っこはいい人だから」と思い込もうとしていた。
実際のところ、ブルースの「弱さ」を知った時点で憎めないキャラクターになっていたけど。
彼の人物像は最終的に自分の目には物悲しい人に映っていた。
マカヴォイくんが観客に視線を向けるシーンが最初から最後まで印象的だった。
子どもの事をフラッシュバックするシーンで
「いつもの」マカヴォイくんの優しい部分が垣間見えたり。
俳優のアップの表情を多用する印象が残るジョン・S・ベアード監督の演出は良かったけど、
欲を言えばダニー・ボイル監督で観たかったような気もする。
彼の演出ならもっと洗練された自分好みの映像だっただろうから。
敢えて『フィルス』と『トレインスポッティング』のどちらが好きかと聞かれれば、
『トレスポ』に一票。
『ビトレイヤー』と『トランス』と『フィルス』のどれが一番好きかと聞かれれば、
迷う事なく『トランス』!
でも、若干サイモンとブルースのキャラクターが
最終的な「倒錯」という点に於いて似通っているように思えたところもあったり。
『ビトレイヤー』よりは『フィルス』の方が好きだけど。
・・・とは言え、『フィルス』を消化するにはもう少し時間が掛かるかもしれない。
ジェイミー・ベルとゲイリー・ルイスの「ビリー・エリオット」親子の共演が嬉しかったり。
もう少し絡みのシーンがあったら良かったけど。
エディ・マーサンを初めて可愛いと思えたり(え?)。
イモジェン・プーツの役がキーラ・ナイトレイだったらもっと嬉しかったり。
彼女が警察署内の階段でブルースを諭すシーンに『つぐない』を思い出させる部分があったから
(セシーリアがロビーを「Comeback to me, Comeback to me」となだめる場面を)。
個人的にはあのシーンのマカヴォイくんの演技が今回のハイライトだったかな。
マーティン・コムストンの登場も嬉しかったけど、ああいう役とは・・・
でも、「ある人物」とのキスシーンは妙にドキドキしてしまった。
あ、マイケル・ファスベンダーが早くも「フランク」の役で
カメオ出演していたよね(違う!)笑。
◆別Versionポスター◆
フィルス
フィルス②
フィルス③
◆R18+版予告編◆
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2 Comments

湛 says..."最高のクズ男!"
こんにちは♪

おらが村でも公開されてて先週観て来ました!
今年はマカヴォイ君祭りと言ってもいいくらいご縁が有ります。

主人公のブルースは最低だけど、マカヴォイ君の演技力たるや最高です!
王子様キャラも、生真面目そうなキャラも、このクズ男も、何でもござれで
益々 私好みのカメレオン・アクターぶりを発揮してくれて嬉しい♪(≧∇≦)
(90年代のゲリオ様のようで益々惚れ惚れ~♪)
おかげで、ちょっと「うちのリー」が我が脳内で霞んでしまって・・・。
(何せ今年は『リンカーン』でしか会ってないし)

『トレスポ』は未だに観ていなくて(ちょっと恐いから)、ウェルシュ原作ということで本作も躊躇したんですが、やっぱりマカヴォイ君を見たい思いが勝りました。そして観て良かった!
アマノジャックなので、全然良い人キャラが見えなくても 彼の凄まじい演技に目がハートでした。
(もはや天邪鬼と言うよりは変態??)
ビリー・エリオット親子の登場も「わお♪」でしたね。

『トレスポ』もユアンで続編が出来るって噂を目にしたので、これは近々 勇気を出して観なきゃ、と思ってます。

今年鑑賞したマカヴォイ君三本立て『声をかすく人』『トランス』『フィルス』は、2013年のBEST10内に入りました!
『ビトレイヤー』は公開されませんでした(泣!)。待ってたのに!(怒)


ではでは、今年も後ひと月なので体調を崩さない様にお気をつけ下さいね。
2013.11.29 17:16 | URL | #nxzuATHA [edit]
Elijah(管理人) says..."湛さん。"
湛さん

こんにちは。コメントありがとうございます。
そうなんです、この作品は珍しく大阪よりも九州の方が上映が早かったんです。
本当に今年はマカヴォイくん日本祭りでしたよね!
『フィルス』のマカヴォイくんの演技は最高に上手でした。
でも、やっぱり時折「まとも」になる時のブルースの方に惹かれてしまったのは事実です。
あの訴えかけるような切ない青い瞳に見つめられるともうダメですね。
湛さんのリー・ペイスは年明けの『ホビット 竜に奪われた王国』で思い存分拝めるじゃないですか!
我らのルーク・エヴァンスも出ていますし♪
2人ともこの作品がきっかけになってもっとキャリアUPできるといいですね。
『トレインスポッティング』は『フィルス』を「普通」に鑑賞できたのなら十分大丈夫だと思います。
『トレスポ』同様、少し歪んだ作品ですが青春映画の金字塔だと思うのでぜひ!
続編の『Porno』はようやくダニー・ボイル監督とユアン・マクレガーが和解して企画始動し始めたので楽しみですが、余りにも時が流れ過ぎているのでちょっと心配な部分もあります。
湛さんの2013年ベストテンにはマカヴォイくん主演作が3本ともランクインなんですね!
その辺りも含めて年間ベストテンの発表、楽しみにしてますね。
では、湛さんもすっかり“冬”になりましたので風邪などひかれないよう気を付けて下さいませ。
2013.11.30 12:44 | URL | #d/k.Dt.. [edit]

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