ウサギの穴。

ラビット・ホールラビット・ホール②
『ラビット・ホール』(アメリカ/2010)
◆感想◆
ジョン・キャメロン・ミッチェル監督の前作『ショートバス』はかなり奇抜に思えたので、
今作もどういう仕上がりになっているのか少し不安視していたが正攻法の演出ぶりだった。
幼き子どもを交通事故で亡くした
被害者の母親ベッカ・コーベット(ニコール・キッドマン)が、
偶然見掛けた加害者の少年ジェイソン(マイルズ・ミラー)と
交流を取ろうとする展開に驚く。
実はこの辺り、ニコール・キッドマン主演の『記憶の棘』と内容を混同していて、
ジェイソンに近付いたのはてっきり亡き息子に似ているからだと
(若しくは生まれ変わりなのだと)思い込んでいた。
ニコール・キッドマンが歳相応の自然な表情に戻っていたのがとても良かった。
ここ数年は人工的な無表情に映っていたので。
ベッカの夫ハウイー・コーベットを演じるアーロン・エッカートもとても魅力的だった。
彼に対して久しぶりにときめきつつ、
ああいう感じの夫っていいなぁと思いながら眺めていた。
ジェイソン役のマイルズ・ミラーは繊細な難しい役柄をとても上手く演じていた。
個人的にこれから要Checkの若手男優になりそう。
ジェイソンが描くコミック「Rabbit Hole」の内容にある“並行世界”の意味合いも深い。
物語的にもこれ見よがし風な泣かせようとしていない作りも好印象。
見る前はもっと重たい気持ちになるような気がしていたけど、
鑑賞後は穏やかで温もりのある気持ちになれていたのが不思議。
それもこの作品が持つ魅力のひとつなのだと言える。
喪失感を癒す方法は本人にしか判らないのだと思う。
愛する我が子を亡くした経験のあるベッカの母親ナット(ダイアン・ウィースト)が
娘に諭すように口にする、
「大きな岩のような悲しみはやがてポケットの中の小石に変わる」という説が
とても解りやすく心にストンと落ちるものがあった。
自分はまだ最愛の人たちを失った経験がないので、喪失感を理解するのは難しい。
気持ちに寄り添える事が出来たとしても、
深い哀しみまではやはり理解してあげる事は出来ないのだから。
◆予告編◆
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