犬歯。

籠の中の乙女
『籠の中の乙女』(ギリシャ/2009)
◆感想◆
多分、ギリシャ映画を観るのは初めてだと思う。
ミヒャエル・ハネケ監督作のような
精神的な痛みや不快感を覚えるような作品ではなかった。
この世界観や雰囲気は嫌いじゃない(かと言って好きとも言い切れない)。
両親が実行する一連の行動=“目的”の説明が一切ない
(とは言うものの云わんとする事は何となく理解できるが)。
当の登場人物たち(一家の役名もない)は真剣そのものなのに、
観ている自分は彼らの姿が滑稽に映る可笑しさ。
この家族(いや、父親が)、とことん徹底している。
特に家族全員で犬に成りきって吠える姿に笑いが込み上げてきて仕方がなかった。
姉が映画(『ロッキー』、『JAWS/ジョーズ』、『フラッシュダンス』)に感化されて
必死で模写する姿もシュール。
振り返れば、この家族、異様に“何か”を舐めるシーンが多かったな。
久しぶりに観客を置き去りにするようなエンディングにしばし呆然。
加えて独特なエンド・クレジットも。
結局のところ、観客はこの一家の断片的な部分しか見ていない事になる。
あの後、あの一家がどうなったのか定かではない
(もう少しだけ、その先を描いてほしかったような気もする)。
自分的には『パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会』のような
不条理な中にある“痛快”みたいなものを求めていたのかもしれない。
或いはミヒャエル・ハネケ監督作のような残酷な部分を。
この作品、邦題よりも原題の『犬歯』の方がしっくりと来る。
普段は映倫のモザイク処理に断固反対の立場だけど、
今回はモザイクありで良かったと心底思えた。
女性器を正面から捉えた姿なんて、自分にとっては女性の胸以上に拷問に近いから。苦笑
◆予告編◆

◆満足度◆
★★★☆
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