ゴッドファーザー三部作。

ゴッドファーザー コッポラ・リストレーション DVD BOX
『ゴッドファーザー コッポラ・リストレーション DVD BOX』
◆感想◆
「素晴らしい作品だから」とDVD BOXをもらいつつ、
Total.9時間半近くもあるので気乗りせず数年経過。
ようやく重い腰を上げて見てみたら・・・
余りの傑作で一気見せずにはいられない完成度の高さだった。
ゴッドファーザーゴッドファーザーPART Ⅱ
先ず、『ゴッドファーザー』(アメリカ/1972)と
『ゴッドファーザーPart Ⅱ』(アメリカ/1974)を続けて見る。
1作目は静寂な中に潜む狂気の世界観。
2作目はその狂気が前面に押し出されて描かれる世界観。
1作目と2作目を敢えて比較するならば、
個人的には古き良きハリウッド映画の流れを汲むような
ゆったりとした時間の中で描かれる1作目の方が好みかもしれない。
両作品ともにクライマックスに於ける殺害シーンにはゾクゾクさせられた。
とにかく!何と言ってもアル・パチーノ(マイケル・コルレオーネ役)の
演技が凄くて驚かされる。
特に表情の変化や眼の些細な表現が素晴らしい。
何だろう、この演技力とカリスマ性は!
初めて彼の事を“男前”だと思った
(そう言えば1970年代の彼の出演作を見た事がなかった事に気付く)。
1作目の最初は柔らかく優しい表情だったのに、
1作目の最後はもうすっかりマフィアの顔つきになっていた。
マイケルの父ドン・ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)は
筋が一本通ったマフィアで優しさを感じる面もあったけど、
マイケルは身内だろうと容赦しない辺りに冷酷さを感じずにはいられなかった。
特に2作目は非情すぎる。
マイケルの兄サンティノ・“ソニー”・コルレオーネ(ジェームズ・カーン)は
頭脳派のマイケルと違い感情型の性格の持ち主なので、
いつ殺される事になるのかヒヤヒヤして見ていたら、案の定・・・。
でも、2作目の最後にかつてのシーンとして、
再登場してくれた事がサプライズ的で嬉しく思えた。
1作目ではその印象が薄く感じた、
フレデリコ・“フレド”・コルレオーネ(ジョン・カザール)だったけど、
2作目ではとても切なく映っていたな。
1作目のラストシーンは夫マイケルの行動の一部始終を悟った、
ケイ・アダムス・コルレオーネ(ダイアン・キートン)の表情で印象的に終わる。
1作目ではマイケルの部下に“扉”を閉められていたけど、
2作目ではマイケル自らがその“扉”を閉めていたのも印象的だった。
2作目のラストシーンはマーロン・ブランドが実際に登場しないからこその
威厳と存在感があったように思う。
ラストカットで目元が年老いたマイケルの佇まいが、
1作目でのヴィトーのファーストシーンの頬杖に重なるものを感じたな。
マイケルは本当に哀しい人生を辿る事になってしまったね・・・。
この『ゴッドファーザー』はマーロン・ブランドの映画というよりも、
アル・パチーノの映画だと言いたい!
アル・パチーノは『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』(1992)ではなく、
このシリーズでアカデミー賞主演男優賞を受賞すべきだったと思う。
ロバート・デ・ニーロ(若き日のドン・ヴィトー・コルレオーネ役)が、
きちんとマーロン・ブランドの声色に変えて演じていた事に驚かされた事も記しておく。
・・・最初はとりあえず1作目だけを見てみようと思っていたのに、
気付けば2作目もすぐに見たいという衝動に駆られ、そのまま続けて見ている自分が居た。
長丁場(175分&200分)の上映時間が本当にアッという間だった。
でも、1作目も2作目も有名どころの俳優は大丈夫だったけど、
その人たち以外のイタリアン・マフィアの顔の見分けが付かなくて、
「これ、誰の事?この人、誰だったっけ?」的な事が何度かあったので、
一度見ただけでは100%理解できていないかもと思った。
流石に見終わった後は頭が飽和状態になっていたり。笑
ゴッドファーザーPART Ⅲ
凡作と語り継がれてきた、
『ゴッドファーザーPart Ⅲ』(アメリカ/1990)を後日、見る。
個人的にはこの3作目も良かったと思う。
勿論、1作目と2作目の方が完成度は高いけど。
1作目のマイケルのシチリアでのアポロニア(シモネッタ・ステファネッリ)との結婚、
ニューヨークへ帰国してからのケイとの再婚。
この時のマイケルの気持ちの流れやケイとの和解が3作目を見て、
ようやく理解できたように感じたから。
1作目の時点では不自然な流れと言うか唐突な展開に思えて、
どうもしっくりと来ないシーンだったので。
3作目の最後でマイケルが娘メアリー・コルレオーネ(ソフィア・コッポラ)を
刺客に殺された時に彼がこれまでしてきた数々の事から神の“報復”を受け、
何よりも大事な娘の命と引き換えにようやく“普通”の人間に戻れたように感じ取れた。
3作目の不評の元凶と云われ続けるソフィア・コッポラの演技は
確かに棒読みで感情表現が乏しかったけど、
想像していたほど登場シーンが多くなかったので余り気にはならなかった。
でも、最後の誤って撃ち殺される場面を見た時に、
最初の予定通りにこの役をウィノナ・ライダーが演じていたら
もっと胸に迫りくるものがあったと思うと口惜しい気持ちになった。苦笑
3作目でもクライマックスに於ける殺害シーンは健在で、
今回はオペラの舞台劇と並行して描かれ、
娘を殺されたマイケルの叫び声を敢えて音楽でかき消すという表現にゾクゾクさせられた。
個人的には3作目を見た事で
心にストンと落ちるものがあったので(マイケルの心境の変化やその行く末)、
この三部作で良かったと思えた。
晩年は娘を失った事に因るショックで廃人となり、
最期はシチリアの片田舎で孤独死を迎えたのが哀しいけど・・・。
その手元にあった“オレンジ”はこのシリーズに通ずる死の“サイン”でもあるね。
・・・この『ゴッドファーザー』三部作。
かなり強い印象が残り、
普段はほとんど見ない特典映像の未公開シーンまで見てしまうほどのハマりよう。
とにかく!1作目と2作目のアル・パチーノが素敵すぎる!!
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