桐島、部活やめるってよ。

桐島、部活やめるってよ桐島、部活やめるってよ②
『桐島、部活やめるってよ』(日本/2012)
◆感想◆
シネフィル+幅広い世代の人たちの評判が余りにも凄いので、
自分としては珍しく「これは映画館で観ておかないと!」という気持ちに駆られ、
急遽“映画の日”に観に行った。
その結果、確かにチラシのキャッチコピーの如く、
「桐島に振り回される103分!!」だった。
その緻密で見事な構成力に完敗=乾杯する。
物語は金曜日で始まり、また金曜日で始まる。
思わず「あれ?また金曜日?さっきのは木曜日だったっけ?見間違えた?」と
錯覚してしまいそうになるが・・・
なるほど!色んな角度から描いていくのかと大いに納得する。
うん、こういう描き方はタマらなく好きだ。
沢島亜矢(大後寿々花)が部長を務める、
吹奏楽部が奏でる音楽とクライマックスの融合性は
手放しで拍手を贈りたくなるくらいの演出だった。
事の全てを明白にしない辺りや
怒涛のクライマックスを経て向かう着地点=エンディングがとても切なく心地良い。
昨今の日本映画に欠けているとしか思えない、
観客に考えさせるという余地をしっかりと与えていてくれた。
思春期こそ明確な答えは出ない訳だし、その曖昧なさじ加減が絶妙だった。
それでいて、突き詰めるべき点はきっちりと押さえている。
自分にとって『告白』(2010)以来となる、
お気に入りの日本映画とめぐり逢えた事が心から嬉しく思えた。
映画部の前田涼也(神木隆之介)は思った事をはっきりと口にする反面、
相手の気持ちを汲み取れるところが好印象。
自分自身の事も客観的に見つめているし、きちんと向き合っているように映っていた。
敢えて言うならば、一番自分に近しく思えるキャラクターだったような。
その前田にもし「タランティーノ監督の映画で何が好き?」と聞かれたら、
迷わず「イングロリアス・バスターズ!」と答えて、
その会話を一秒でも長く持続させる自信あり。笑
野球部の菊池宏樹(TVドラマ『陽あたり良好!』の頃の竹本孝之似の東出昌大)に、
多くの女子が惹かれる理由は解る。
自分もクラスの席が彼の真後ろだったら、キャアキャア状態になっていたと思うから。笑
勿論、彼自身が抱える“気持ち”は別として。
菊池がいつも持っていた松籟第一高校の野球バッグの“Shorai”の英文字が、
“将来”に思えたのは気のせいだろうか。
実は最初、菊池と桐島が只ならぬ関係なのかと邪な事を考えていたのだけど、
流石にそれは深読みし過ぎだと反省。苦笑
沙奈(松岡茉優)のような女子は正直に言ってしまうと苦手だけど、
こういうタイプって社会人になっても美味しい所どりの世渡り上手だったりするよね。
でも案外、一番“クセ”のある女子は
バドミントン部の東原かすみ(橋本愛)だと思ったりする。
それは“ミサンガ”のくだりで二面性を感じ取ったから。
数多く登場するキャストの中で知った顔ぶれは神木隆之介は勿論だけど、
橋本愛(『告白』!)と
大後寿々花(最初は気付かなかったけど『SAYURI』の少女時代!)と
バレー部の風助を演じた太賀(中野英雄のご子息)くらい。
東出昌大はWOWOWで放送されていた、
この映画のメイキング番組でインタビューの最中に
「この作品と出逢えて良かった」と号泣していた姿が初々しく思えて憶えていた。
この映画を観た時は映画館をハシゴしたのだけど、
本来ならフランス映画『最強のふたり』(2011)の方がお目当てだったのに、
先に観た『桐島、部活やめるってよ』の余韻が余りにも強くて、
フランス映画の印象が薄くなってしまうというハプニングまで起きてしまいましたとさ。
◆予告編◆

◆映画のその後:高校卒業後の前田涼也◆

◆満足度◆
★★★★★
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