ミルドレッド・ピアース。

ミルドレッド・ピアース 幸せの代償
『ミルドレッド・ピアース 幸せの代償』(2011)
◆見た理由◆
ケイト・ウィンスレット主演作なので。
◆覚え書き:このTVドラマを見て思ったこと◆
ジェームズ・M・ケインの同名小説の2度目の映像化で、
放映時間336分(全5話)に及ぶ米国HBO製作のTVミニシリーズ。
過去作として故ジョーン・クロフォード主演、
『ミルドレッド・ピアース』(1945)が存在する。
未見の映画版はフィルムノワールな仕上がりのようで、
今回のトッド・ヘインズ監督によるミニシリーズ版は壮大なるメロドラマという趣だった。
このミニシリーズ版は原作小説に忠実に描かれている模様。
物語の時代設定は1930年代の米国L.A.。
当時では珍しいと思われる女性の自立と、母と娘の関係を軸に描いている。
タイトルロールである、
主人公ミルドレッド・ピアース(ケイト・ウィンスレット)は中産階級の専業主婦。
愛人が存在する夫に見切りをつけ、2人の娘を育てる為に料理の才能を活かしながら
ウェイトレスからレストラン経営の実業家として財を築いてゆく。
その背景には常に“男”の存在と“長女”との問題があった。
母と娘のやり取りは見ていて息苦しく感じるものがある。
ケイト・ウィンスレットの確かな演技力は文句なく素晴らしい。
第63回プライムタイム・エミー賞の
主演女優賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門)受賞も納得の演技。
大胆なセックス・シーンでも脱ぎっぷりの良さは変わらず。
ミルドレッドの長女ヴィーダ・ピアース(17歳以降)を演じる、
エヴァン・レイチェル・ウッドの演技も良い。
我がままで強かで計算高く高慢・・・
俗に言う“性悪女”をその美貌で翻弄させながら巧みに表現していた。
エヴァンの肌が透き通るような白さだったことも印象的。
果たしてヴィーダの性格は持って生まれたものなのか、
或いはミルドレッドの過剰な愛情に因りそうなってしまったのか・・・。
ミルドレッドが長女に構いすぎた結果、せっかく築き上げたレストランを
第三者へ譲る羽目になってしまう辺りは同情の余地はなかったな。
ミルドレッドの最初の夫バート・ピアースを演じた、
ブライアン・F・オバーンの落ち着いた控え目な演技が好印象。
最終的にミルドレッドに救いの手を差し伸べるのもバートであった訳だし。
僕的にはエミー賞助演男優賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門)を受賞した、
ガイ・ピアース(2番目の夫モンティ・ベラゴン役)の演技よりも
ブライアン(彼も同部門にノミネートされていた)の演技の方が良かったと思う。
モンティは“恋人”や“愛人”には適しているのかもしれないけど、
“夫”としてはどうなんだろう?と誰もが感じずにはいられないと思うので、
なぜミルドレッドが彼とヨリを戻す気になったのか理解できなかった。
クライマックスでモンティがミルドレッドにした仕打ちはどのような理由があるにせよ、
その行動に虫唾が走る。
邦題の副題となっている“幸せの代償”は余りにも大きかった・・・。
作品的に振り返ると物語の展開に若干説得力がなかったり、
ミルドレッドの行動に共感し難い部分もあったりしたので、
僕的には絶賛とまではいかないかな。
でも、見応えは十分にあったと思う。
ちなみに今回のミニシリーズ版と映画版は結末が異なっていて、
前者はピアース夫妻がヴィーダと完全なる決別をして終わるのに対し、
後者はヴィーダがモンティを銃殺し
刑務所に服役して終わるというものになっているとのこと。

▲ ◆米国雑誌『W - April 2011』からのポートレイト◆
ミルドレッド・ピアース 幸せの代償
ミルドレッド・ピアース 幸せの代償②
ミルドレッド・ピアース 幸せの代償③
ミルドレッド・ピアース 幸せの代償④
ミルドレッド・ピアース 幸せの代償⑤
ミルドレッド・ピアース 幸せの代償⑥
ミルドレッド・ピアース 幸せの代償⑦
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