私を中に入れて。

モールスモールス②
『モールス』(2010)
●観た理由●
スウェーデン映画『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008)の
ハリウッド・リメイク版なので。
ぼくのエリ 200歳の少女
全米での評価が高かったこともあり、スクリーンで観ることにした。
●覚え書き:この映画を観て思ったこと●
“ハリウッド・リメイク”としては良く出来ていたと思う。
全体的な雰囲気や映像の色合い、静寂なところもオリジナル版に忠実だった。
物語の展開や登場人物の設定が微妙に変えられてあったけど、許容範囲内。
どちらかと言えば、アメリカ映画を観ている感覚ではなかったような。
クロエ・グレース・モレッツ(アビー役)の容姿が、
ユニセックス的に見える辺りも作品に良い効果を与えていたと思う。
ただ、オリジナル版の観客に“想像”させる怖さに対し、
リメイク版は“見た目”の怖さで表現するという点が気になった。
お国柄とでも言うのか、やはり米国人は“解りやすさ”を求めるのかな。
アビーの妙な動きや表情、ホラー風の描写を
観客に見せる必要があるのだろうかと思ってしまった。
恐怖心を感じるどころか逆に滑稽に感じてしまったような。
その点を除けば、ほぼ完璧に近かったと言える。
どこかメルヘンを感じたオリジナル版と違い、
リメイク版は米国が舞台なだけに少しばかりの現実を感じてしまった。
物語の時代設定をあえて1980年代にしたのは、
米国ならば科学捜査ですぐに犯人が割り出されるイメージがあるからだろうか。
現代にすれば、父親(リチャード・ジェンキンス)の身元は
DNA鑑定で簡単に割り出されてしまうだろうし。
このリメイク版はその“父親”の存在をやや大きく描いていたように思える。
オリジナル版と違い、彼の存在がクローズアップされたことにより、
オーウェン(コディ・スミット=マクフィー)の
哀しい未来が明確に予見されてしまったように感じた。
かつて、一部の批評家たちが『レオン』の描写を“ロリータ”風だとマイナスに評した米国。
マット・リーヴス監督がオリジナル版のエリ(リメイク版ではアビー)の
性別に関する“秘密”を作品から省いたのは、
その辺りの未成年者に対する性的な描写を意識してのことだったのだろうか。
…という風に、否応なしにオリジナル版と比較しながら観てしまいました。苦笑
僕はこの『モールス』、キライじゃないです。
ちなみにラストシーンのモールス信号はオリジナル版とほぼ同じで、
アビーからの“hi”と言う挨拶にオーウェンが“hug and kiss”で応えているとのこと。
モールス③
●満足度●
★★★★

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2 Comments

sabunori says..."TBさせていただきました☆"
Elijahさん、またまたお邪魔します。
この作品に関してはElijahさんとほとんど同じ意見です!
本作ではアビーと暮らす男性に大きくスポットをあてることでオーウェンの未来が
更に明らかになって私たちにつきつけられる・・・
だけどラストシーンのオーウェンは幸せそうで。
切ないですねぇ。
この作品の時代設定で考えれば現在のオーウェンはあの男性とまではいかずとも
中年の男性となっているはずで、一体どこでどんな人生を送っているのだろうと
思わず思いをめぐらせてしまいます。
2011.08.25 22:48 | URL | #JalddpaA [edit]
Elijah(管理人) says..."sabunoriさん。"
sabunoriさん

こんばんは。TBありがとうございます。
僕もsabunoriさんのBLOGの記事を読んだ時、感想がほぼ同じだなぁと思いました。
ハリウッド・リメイク版は“父親”の存在が予想以上に大きく描かれていましたよね。
警官(イライアス・コティーズ)の描き方もオリジナル版より印象強く感じました。
ラストシーンのオーウェンは本当に幸せそうでしたよね。
余りにも無垢すぎて、どうしても行く末を想像=心配してしまいがちですね。
現代のオーウェンが幸せであることを願うばかりです。
今頃、案外、オリジナル版のストックホルム郊外の町に住んでいるかもしれませんね(勝手な妄想です)。
あ。モールス信号の意味、お役に立てたようで良かったです♪
2011.08.26 00:27 | URL | #d/k.Dt.. [edit]

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