ブルックリンの警官たち。

クロッシングクロッシング②
『クロッシング』(2009)
●観た理由●
リチャード・ギア&イーサン・ホークが出演しているので。
●豆知識●
この作品の主な登場人物たち。
【ニューヨーク、犯罪多発地区ブルックリンで働く3人の刑事たち。】
①エディ(リチャード・ギア)→退職目前のベテラン警官。
②タンゴ(ドン・チードル)→危険な任務に就く潜入捜査官。
③サル(イーサン・ホーク)→信仰深く家族想いの麻薬捜査官。
●覚え書き:この映画を観て思ったこと●
全編に異様な重苦しさと緊張感が漂う骨太の犯罪サスペンスだった。
アントワン・フークワ監督の確かな演出は手堅く見応えがある。
ある意味、フークワ監督の代表作『トレーニング デイ』(2001)の姉妹編とも言える。
エディ、タンゴ、サル。3人の警官それぞれの物語が同時進行で展開していく。
…とは言うものの、この3人が劇中で関わることはほとんどなく、ほんの少しすれ違うだけ。
けれど、最終的に行き着く“場所”は同じなのだ。
3人それぞれの関係者が上手い具合にクライマックスで彼らと“交差”する。
なので、この邦題『クロッシング』は的を射ていると思う。
リチャード・ギア(エディ)のエピソードは少し甘ったるい印象を受けた。
演技に関しては良くも悪くも“いつも”のギア様モード。
作品的にはやはりギア様に華を持たせるような締め括り方に感じた。
いちばん印象に残ったのはイーサン・ホーク(サル)のエピソード。
“善人”とは言い難いかもしれないけど、サルの切実なる想いが伝わってきたからかな。
僕がイーサンの出演作を観るのは『その土曜日、7時58分』(2007)以来。
年々、イーサンの顔の老け具合が気になっていたけど…やはりまだまだカッコよかった。
“善”と“悪”の狭間で苦悩する中堅の警官の心情を確かな演技力で魅せてくれている。
こういう役柄も違和感なく、すんなりと演じられるようになったのだとしみじみと感じた。
ただ、ここのところ眉間にシワを寄せて悩む役柄が続いているように思えるので、
そろそろロマンティックで柔らかい表情のイーサンも長年のファンとしては観てみたい。
ドン・チードル(タンゴ)の盟友キャズ役でウェズリー・スナイプスが出演していた。
彼の演技を観るのはかなり久しぶりだったけど、
今回は受身的な役柄で比較的穏やかに演じていることに意外性を感じて印象に残った。
どうも彼には“アク”の強いイメージがあるので(失礼)。
エディが退職数日前に担当することになる新人刑事の2人も、
GOOD LOOKINGで印象に残る。
ひとりはどこかで観たことがあるなぁ…と思っていたら、
『旅するジーンズと19歳の旅立ち』に出演していたジェシー・ウィリアムズだった。
エディ、タンゴ、サル。3人の警官それぞれの顛末で効果的に映し出される“光”。
僕はそれが“十字架”のように見えた。
この映画を観て、得た“教訓”は友人の意見や忠告は必ず聞き入れるべきだということ。
そして、“警官”とは“正義”とは一体何なのか?どうあるべきなのか?
…そういったことが頭を過ぎる作品でもあった。
●次に待機するリチャード・ギア&イーサン・ホーク出演作●
アメリア 永遠の翼デイブレイカー②
a.『アメリア 永遠の翼』(11月27日日本公開)
監督:ミーラー・ナーイル
キャスト:ヒラリー・スワンク、リチャード・ギア、ユアン・マクレガー、
クリストファー・エクルストン、ジョー・アンダーソン、ミア・ワシコウスカ
b.『デイブレイカー』(11月27日日本公開)
監督:マイケル・スピエリッグ&ピーター・スピエリッグ
キャスト:イーサン・ホーク、ウィレム・デフォー、イザベル・ルーカス、サム・ニール
●満足度●
★★★★☆

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2 Comments

sabunori says..."邦題がまぎらわしいです"
Elijahさん、こんにちは。
観ごたえある作品でしたね。
リチャード・ギアに華を持たせる結末・・・うんうん、確かに。
あの「交差」の塩梅もありえねーっ的なわざとらしさがなく私も気に入りました。
でもサルにはどうしても感情移入ができませんでした。
彼の頭には「家族」と「金の工面」の2つしかなくて友人の助言を聞く耳も
他人への思いやりもなくしてしまっていましたね。
ところでエレン・バーキンの老けっぷりにちょっとビックリ。
仕事達成のためならなんでもする・・・そんなイヤらしい上司を好演していましたね。
2010.11.06 11:48 | URL | #JalddpaA [edit]
Elijah(管理人) says..."sabunoriさん。"
sabunoriさん

こんにちは。TBありがとうございます。
邦題に関しては確かに韓国映画と混同しますよね。
公式サイトにも“キム・テギュン監督作『クロッシング』とは異なる作品ですのでご注意下さい。”と
注意書きがされていますよね。

三人三様の物語でしたが、
いちばん出演シーンが多かったのはイーサン・ホークのように感じました。
“交差”するシーンはどれもさりげなかったですよね。
sabunoriさんはサルに感情移入ができなかったんですね。
人はお金に苦労し始めると人格が変わると思いますので、
僕はその辺りの表現に生々しさを感じて興味深かったです。
ただ、友人の助言を受け入れて、あの場面で踏み止まってほしかったです。
エレン・バーキンは痩せて“ギスギス”感がありましたよね。
あの上司(スミス捜査官)がいちばん自己中心的に思えました。余りにも露骨で。
『シー・オブ・ラブ』や『ボーイズ・ライフ』の頃が懐かしいです。
2010.11.06 13:32 | URL | #d/k.Dt.. [edit]

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クロッシング
犯罪多発地区ブルックリン。 ベテラン警官エディ(リチャード・ギア)は定年退職までの1週間をひたすら 穏便に過ごしたいと思っていた。 麻薬捜査官サル(イーサン・ホーク)は病気の妻とたくさんの子供を抱え 広い家に引っ越すための資金繰りに頭を抱えていた。 潜...
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