ある一人の男。

シングルマンシングルマン②
『シングルマン』(2009)
※注意!ややネタバレしています※
●観た理由●
描かれる題材とキャストに惹かれたので。
●豆知識●
ケニー役はもともとジェイミー・ベルがキャスティングされていたが、
衣装合わせの当日に土壇場でキャンセルし、その結果降板となった。
ジョン・ハムが冒頭に声のカメオ出演をしている。
●覚え書き:この映画を観て思ったこと●
この作品をひと言で表すなら、『なにもかもが美しすぎる映画』。
全編に渡りエレガントな雰囲気が漂っていて、
ひとつひとつのシーンがまるで切り取った絵画のよう。
正しく、美術館でアート鑑賞をしているような気分を味わえる。
とにかく!ファッションデザイナーとしても活躍する、
トム・フォード監督の細部にまでこだわった美的センスの良さに目を奪われる。
とても初監督作品とは思えない“完璧”な仕上がり。
男優の起用にも“美”を追求していることが判る。
もちろん、コリン・ファース(大学教授、ジョージ役)の演技も、
『素晴らしい』のひと言に尽きる。
シングルマン
この作品で数々の賞賛を受けたことも大いに納得できる。
役柄同様に英国人らしさ溢れる表現に魅了された。
今回の役に備えて身体もシェイプアップしていたり本当に素敵だった。
マシュー・グード(ジョージの亡きパートナー、ジム役)の
とても自然に映る同性愛者ぶりは品の良さを感じ好感が持てる。
シングルマン②
ニコラス・ホルト(ジョージの教え子、ケニー役)の成長ぶりには驚かされる。
シングルマン③
まさか『アバウト・ア・ボーイ』(2002)の少年が、
こんなにもGOOD LOOKINGになるとは想像もつかなかった。
アバウト・ア・ボーイ←12歳の少年マーカス役。
ジョン・コルタハレナ(ジョージと偶然出逢うカルロス役)は、
登場人物の中でいちばん男性的な色気を放っていた。
シングルマン④
少ない出番ではあったものの、リー・ペイス(ジョージの同僚、グラント役)&
テディ・シアーズ(ジョージの隣人、ストランク役)の
クラシックな顔立ちは1960年代という時代がとてもよく似合っていた。
シングルマン⑤シングルマン⑥
その1960年代、舞台はL.A.という設定もこの作品の魅力のひとつになっていたと思う。
『愛する者がいない人生に意味はあるのか?』
登場人物たちは想い想いに“人生”を語り、主人公は静かにそれを振り返っていく。
愛する人を突然亡くした喪失感から自殺を考えていたジョージ。
ようやく生きることの意味=喜びを見出した瞬間のラストシーンが切ない。
トム・フォード監督の映像を観て感じたことは、
ウォン・カーウァイ監督の世界観に通ずるものがあるということ。
どことなく雰囲気が似ているように思えた。
それはフォード監督がインタビューに答えていた際、
梅林茂に追加音楽を依頼したのは梅林氏が担当した『花様年華(かようねんか)』の音楽が
好きだからだと事前に知っていたからかもしれない。
トム・フォード監督の2作目にも期待しよう。
●満足度●
★★★★★

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4 Comments

湛 says..."歓喜♪"
こちらにもお邪魔致します~。

先ずはわたくしの為に(違うっ!)
うちのリーのフォトUPしてくださって
本当にありがとうございます♪感激です!
この映画に関しましては、何とおらが村にも来るんです!但し来月ですけど。
それでもいいんです!遅れても公開されるだけで歓喜♪
ニコラス・ホルト君、大きくなりましたね。
ちょっとおデブなボクだったと記憶してますが、
なかなか美しい青年へ成長しました。
たとえ愛するリーが出演してなくとも
絶対に観るジャンルの映画ではありますが、
やはり情熱の傾け方に加速はかかってます!
(しかしあれでまだ30歳!老けてる!)
またまた無関係な話題を持ち出して恐縮ですが、
今月おらが村で『カティンの森』上映されます。
既にDVDも出てますが映画館で観られる!歓喜です♪
2010.10.13 15:58 | URL | #nxzuATHA [edit]
Elijah(管理人) says..."湛さん。"
湛さん

こちらにもコメントありがとうございます。
リー・ペイスの画像は湛さんの為に用意させて貰いました。笑
なかなか彼の劇中画像が見つからなかったので、
フランス(の映画総合サイト)まで行ってきた次第です。笑笑

『シングルマン』、湛さんの“おらが村”でも上映が決まって良かったですね!
ニコラス・ホルトくんは本当にふっくらしたイメージがあったので、
まさかここまで美形に成長するとは予想外でした。
子役の頃に太り気味だった俳優が大人になってスリムになっていたりすると、
特にビックリしてしまいますね。→ex.『スタンド・バイ・ミー』のジェリー・オコンネル。
まぁ、逆のパターンにも驚かされますが。→ex.『グーニーズ』のショーン・アスティン。苦笑

湛さんはこういった雰囲気の作品がお好きなんですね。
きっと『エデンより彼方に』、『めぐりあう時間たち』、
『美しすぎる母』辺りもお好きなような気がします。
三作品に共通するのは『シングルマン』にも出演しているジュリアン・ムーアですね。

リー・ペイスの登場シーンは残念なことに僅かでしたが、
その貴重な時間をどうぞ楽しんで下さいね。
そうそう。DVDスルーとなってしまいましたが、
彼の新作『みんな私に恋をする』(原題『When in Rome』)は見られましたか?
それにしてもリーって、まだ31歳だったんですね!
確かに老けてる…いえ、落ち着いているんだと思います。笑

『カティンの森』こそ、スクリーンで観るに値する作品だと思いますので、
ぜひその“事実”をしっかりと受け止めて下さいね。
2010.10.13 17:31 | URL | #d/k.Dt.. [edit]
sabunori says..."香りたつような作品でした"
Elijahさん、こんばんは。
ファーストシーンとラストシーンが切ないキスシーンでしたね。
どちらも静寂に包まれ美しいシーンでした。
王家衛(ウォン・カーワイ)の世界観に通ずる・・・
なるほど、と思いました。
ストーリーは王家衛作品より全然キチンとしていますが。(笑)
ラスト近く家の外で犬の鳴き声が聞こえていました。
(空耳?)
もしかして帰ってきた!?と思ったもののそんな甘々な物語なわけがないですね。
「アバウト・ア・ボーイ」は未観なのですが、子供の成長は本当に早いですねぇ。
2010.10.13 23:40 | URL | #JalddpaA [edit]
Elijah(管理人) says..."sabunoriさん。"
sabunoriさん

※ネタバレしています※
こんにちは。TBありがとうございます。
どうやら僕がこの作品を絶対的に気に入ること、sabunoriさんに見抜かれていたようですね。笑
オープニングとエンディングでのジョージ&ジムのキスシーンは印象的でしたよね。
特に後者のジムからジョージへのキスで、
ジョージが息を吹き返すのかと思っていたらそうじゃなかったことが少し残念に思えたりしました。
あれはジョージを“死”へ誘うキスだったんでしょうね。

確かにウォン・カーウァイ監督作品よりはきっちりとしていますよね。笑
『花様年華』は上手くまとめてあったと思いますが。

結末はあの終わり方で良かったようにも思えます。
人生の本当の意味をジョージは気づくのが遅かったですけど、
最期は喪失感や絶望ではなく微かな希望を抱えながら旅立つことができたと思いますので。

犬の鳴き声には気づかなかったです。
鑑賞後に知ったのですがラストシーンでジョージが倒れた傍らに、
彼を迎えに来ていたジムの靴が映っていたことにさえ気づいていなかったくらいです。汗

『アバウト・ア・ボーイ』は僕的に“普通”の作品でしたが、
ニコラス・ホルトのことは印象に残っていました。
本当に子役の成長は早いですよね。
それと同時に、自分が確実に歳を取ったことを痛感します。苦笑
2010.10.14 14:12 | URL | #d/k.Dt.. [edit]

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1962年のロサンゼルス。 16年間共に暮らした恋人のジム(マシュー・グード)を不慮の事故で失った ジョージ(コリン・ファース)は8ヶ月たった今でもその悲しみから 立ち直ることができずにいた。 ついにジョージは人生に終止符を打つ決意をし、最期の1日は過ぎていく...
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