第14回アメリカ映画俳優組合賞、発表。

俳優が同業者(=俳優)を選ぶ、アメリカ映画俳優組合賞の受賞作:者が、
1月27日(現地日)に発表された。

●アンサンブル演技賞
■ノーカントリー(3月15日日本公開)
ノー・カントリー

●主演男優賞
■ダニエル・デイ=ルイス…『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
(GW日本公開予定)
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

●主演女優賞
■ジュリー・クリスティ…『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』
(初夏日本公開予定)
AWAY FROM HER

●助演男優賞
■ハビエル・バルデム…『ノーカントリー』
ノー・カントリー

●助演女優賞
■ルビー・ディー…『アメリカン・ギャングスター』(2月1日日本公開)
アメリカン・ギャングスター②

以上!

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BM鑑賞記:様々な人間模様 ver2.0。

実はヒース・レジャーが亡くなる直前に、
一度書いた過去記事を加筆修正しようと思っていた。
なので、かなり長い文章になってます。

★注意!!ネタバレあります★
製作発表の時点から、ずっと観たいと思っていた作品。
『ブロークバック・マウンテン』 (2005)
ブロークバック・マウンテン
舞台は1963年の米国南部ワイオミング。
そこにある【ブロークバック・マウンテン】で出逢ったカウボーイ2人の
20年に及ぶ秘められた愛を描いている。
主な登場人物は4人。
イニス・デルマー:ヒース・レジャー。
ジャック・ツイスト:ジェイク・ギレンホール。
ラリーン・ニューサム:アン・ハサウェイ…ジャックの妻。
アルマ:ミシェル・ウィリアムズ…イニスの妻。

僕はこの作品を、結果的にスクリーンで2回観ることにした。
その理由は…。
1度目は僕自身がgayであるにも関わらず、
gayの視点で観れず、アルマの立場で観てしまっていたから。
結果、イニスとジャックの2人が身勝手にしか思えなかった。
アルマはイニスとジャックが再会した時、
彼らが抱擁してるところを目撃する。
そこから彼女の辛い想いが始まるのだ。
なぜか、イニスが許せなかった。
『ジャックのことが好きなんであれば、結婚して子供を作るなよ。』
『一生、独身でいろよ。奥さん、不幸にするなよ。』
…そう思う自分がいた。
なんて言ったらいいのか…gay云々ではなくて、
【人として】してはいけないことをしてるように思えた。
つまり、『セクシャル関係なく、道徳観のないことするな。
(イニスに対して)ジャックとアルマのどっちにもいい顔するな』と。
なんだろう…イニスとジャックの2人がそれぞれ女性と結婚をせず、
世間から差別と偏見を受けながらでも
2人の愛を貫くストーリーだったら、もっと感動できたかもしれない。
けれど、他人:結婚する女性を巻き込んで嫌な思いをさせて、
そりゃあ自分たちは幸せにはなれないだろう…と思った。
なので、彼らに同情:共感することができなかった。
あえてgay映画とカテゴライズするならば、
『ボーイズ・ドント・クライ』の主人公ブランドン・ティーナの方が、
もっともっと深い哀しみがあったように思えた。
…それは多分、僕自身が彼らの気持ちを理解できなかったからだと思う。
僕は自分がgayだと気づいた時、いちばんの親友も同じようにgayだった。
だから悩みや思うことを、普通に相談できる環境だった。
以前の職場で、ほとんどの人にカミングアウトした時も、
特に拒絶される訳でもなく、今まで通りと変わらず接して貰えたり。
自分がgayだということに関して、
大して悩んだことがなかったのだと思う。
ただ最近思うのは、女性との結婚。
そして、両親に孫を見せてあげられないこと。
僕はイニスとジャックのように、結婚して女性と子供を作る行為はできない。
だから彼らが女性を隠れ蓑にして、彼女らを利用したように映ってしまって、
気持ち的に許せなかった。
彼らが生きていた時代がそういう時代だったと言われればそれまでだけど、
とにかく許せなかったのだ。
なので観終わった時の印象は、
自分が予想していたものとは大きく違っていて、正直ショックだった。
自分はgayなのに、彼らの思い:迷い:痛みを理解してあげることができず、
彼らの生き方そのものを否定してしまった…と。

2回目。
今回はイニスとジャックの視点で観るように心がけようと思った。
初鑑賞の時とは違って、自分の気持ちに余裕があるせいか、
登場人物4人それぞれをきちんと観ることができた。
ジャックとイニスに対しては、ただただ『切ない』と思えた。
イニスは幼き頃、父親に男色とは大罪だと衝撃的な方法で教えられていた。
彼がその大罪を犯してまで、
ジャックを愛した気持ちは恐らく計り知れないものがあったんだろうと。
初めてジャックと逢って、別れた後の嗚咽と慟哭。
ジャックと最後に会った時の『俺を解放してくれ』という想い。
イニスの中にある深い想いが、本当に苦しくて切なかった。
彼はジャックを【男】として愛していたのではなく、
ひとりの【人間】として愛していたんだろうと思えた。
たまたま、最も愛した【人】が【男】だった…。
一緒に観たgayの親友も言ってたけれど、
イニスは限りなくストレートに近い人だったんだろうな。
ただ彼にこういう愛され方をしたらとても幸せだろうと思いつつ、
暴力的な言動に辟易したのも事実だ。
裏を反せば、持っていきようのない気持ちの反動だったんだろうけど。
逆にジャックの行動。
いくらイニスに逢えない気持ちが辛すぎるとは言え、
性欲を満たす為だけに処理をするのは頂けないと思った。
『そこまで想えるんだったら、一途に愛を貫けよ』と。
…本来のgayとは、こういうものなんだとは言わせない。
もちろん、ジャックの切なさや想いも痛いほど伝わってきたけれど。

(2006年3月当時の)結論。
2回観て思ったのは、
この作品は世間がいうほどのgay映画ではないということ。
いろんな人間の複雑に絡み合った想いが交錯した人間ドラマなんだと。
そしてgayというのが、ひとつのテーマに過ぎなかったということ。
映画のクライマックス。
ジャックの母親のイニスに対する寛容な行為に、
何度見ても胸が熱くなった。
イニスとジャックにとって、【ブロークバック・マウンテン】は
きっと理想郷:ユートピアだったのだろうな。
イニスのセリフ。
『I swear Jack.』…この言葉通り、
彼はジャックへの想いを胸にこれからも生きていくんだろう。
この映画を観て、
『人はそう簡単に幸せにはなれないのかな』と思った。
いろんな経験や想いをしてこそ、幸せを得れるんだろうと。

I swear Heath.

米国俳優ブラッド・レンフロに続いて、
今度はオーストラリア出身のハリウッド俳優ヒース・レジャーが急逝した。
ヒース・レジャー
1979.4.4-2008.1.22:享年28の若さ。
N.Y.のマンハッタンにある自宅で遺体となって発見された。
死因はブラッドと同じく、オーバードーズが濃厚。
枕元に大量の睡眠薬があったという。
さすがに、こうも続くと哀しくなってくる。
特にヒースは好きな男優のひとりだっただけに、
このニュースを友人から聞かされた時はショッキングだった。
正直、彼が薬物に頼っていたとは想像もつかない…なぜ!?

ヒースの演技を初めてスクリーンで観たのは…。
『パトリオット』(2000)
パトリオット
ハリウッドでブレイクのきっかけとなった作品。
同郷の大先輩メル・ギブソンの息子役で、その爽やかな登場に心惹かれた。

ほかに観たのは…。
『チョコレート』(2001)
チョコレート
『サハラに舞う羽根』(2002)
サハラに舞う羽根
『ブラザーズ・グリム』(2005)
ブラザーズ・グリム
『ロード・オブ・ドッグタウン』(2005)
ロード・オブ・ドッグタウン
そしてブラッドと同じく、彼の未来の行く末を暗示していたかのような…
『キャンディ』(2006)
キャンディ
ドラッグ中毒に陥る青年を演じていた。
彼の演技法は、どちらかと言えばメソッド演技に近いと思う。
もしかすると、キャラクターに近づきすぎたのかもしれない。
この作品をもう一度見る勇気は、もうないな。

いちばん印象に残っているのは、やはり…。
『ブロークバック・マウンテン』(2005)
ブロークバック・マウンテン
武骨な南部の男を声色や話し方を変え、見事に演じきっていた。
この作品でアカデミー賞最優秀主演男優賞にノミネート。
この映画をきっかけに公私共に親しい間柄となった、
ミシェル・ウィリアムズとジェイク・ギレンホールは、
今ごろ計り知れないショックを受けていることだろう。
かつての恋人ヘザー・グラハムとナオミ・ワッツも…。
もうラストシーンのイニスのような、歳を重ねた彼を見ることはない。

これからスクリーンで観られる映画として…。
『アイム・ノット・ゼア』(2007)
アイム・ノット・ゼア②
トッド・ヘインズ監督作。
ミュージシャン、ボブ・ディランの半生を描いた伝記ドラマ。
時代に沿って、6人の俳優が演じ分けるボブ・ディランのひとり。
日本はこのGWに公開予定。

『The Dark Knight』(2008)
The Dark Knight
クリストファー・ノーラン監督作。
ご存知、『バットマン』シリーズの新作。
ヒースが演じるのは、
あのジャック・ニコルソンで一躍有名となったジョーカー役!
ヒース・レジャー②
そのジョーカーの最期の顛末を想像できるだけに、
映画館で観た時は、より一層もの悲しくなるんだろうな。
すでに撮影は終了済みなので、恐らくこれが彼の遺作となるはず。
日本はこの夏に公開予定。
ある情報筋では9月20日公開と云われている。

『The Imaginarium of Doctor Parnassus』
2009年の公開を目指して、
昨年の12月から撮影中だったテリー・ギリアム監督のファンタジー。
ヒース・レジャー④
ギリアム監督とは、『ブラザーズ・グリム』以来となる2度目のコラボだった。
恐らくお蔵入りか、別の俳優に代わっての撮影続行となるだろう。

ヒースの死。
本当に本当に哀しくて、悔しくて、やり切れない。
今、僕の中でリバー・フェニックス(1970-1993)が重なる。
彼の冥福を祈るとともに、
いつまでも僕の心に遺ることは間違いないだろう。
ヒース・レジャー⑦
…ありがとう、ヒース。
そして、ゆっくりおやすみなさい。

第80回アカデミー賞ノミネート、発表。

誰よりも何処よりも早くアカデミー賞のノミネートが知りたくて、
WEBの生中継:リアルタイムでノミネーション発表を見ながら、
ひとり嬉しい悲鳴をあげてました。笑
かなり予想外のノミネート結果で、サプライズ続出感あり。
とにかく!主要部門独占状態の『フィクサー』が凄い!!

●作品賞
『JUNO/ジュノ』(初夏日本公開予定)
ジュノ

『フィクサー』(4月12日日本公開)
フィクサー

『ノーカントリー』(3月15日日本公開)
ノー・カントリー

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(GW日本公開予定)
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

『つぐない』(春日本公開予定)
つぐない

●監督賞
□ポール・トーマス・アンダーソン…『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
□ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン…『ノーカントリー』
□トニー・ギルロイ…『フィクサー』
□ジュリアン・シュナーベル…『潜水服は蝶の夢を見る』
□ジェイソン・ライトマン…『JUNO/ジュノ』

●主演男優賞
□ジョージ・クルーニー…『フィクサー』
□ダニエル・デイ=ルイス…『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
□ヴィゴ・モーテンセン…『Eastern Promises』
□ジョニー・デップ…『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
□トミー・リー・ジョーンズ…『告発のとき』

●主演女優賞
□ケイト・ブランシェット…『エリザベス:ゴールデン・エイジ』
□ジュリー・クリスティ…『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』
□マリオン・コティヤール…『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』
□エレン・ペイジ…『JUNO/ジュノ』
□ローラ・リニー…『The Savages』

●助演男優賞
□ケイシー・アフレック…『ジェシー・ジェームズの暗殺』
□ハビエル・バルデム…『ノーカントリー』
□ハル・ホルブルック…『Into the Wild』
□トム・ウィルキンソン…『フィクサー』
□フィリップ・シーモア・ホフマン…『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』

●助演女優賞
□ケイト・ブランシェット…『アイム・ノット・ゼア』
□ルビー・ディー…『アメリカン・ギャングスター』
□エイミー・ライアン…『Gone Baby Gone』
□ティルダ・スウィントン…『フィクサー』
□セルシャ・ローナン…『つぐない』

●外国語映画賞
□イスラエル…『Beaufort』
□オーストリア…『ヒトラーの贋札』
□カザフスタン…『Mongol』
□ポーランド…『Katyn』
□ロシア…『12』

●長編アニメーション賞
『レミーのおいしいレストラン』
『ペルセポリス』
『サーフズ・アップ』

ひとまず…以上!
もう今から2月25日朝9時50分が楽しみになってきた。
あぁ待ち遠しいなぁ。
どうか!ストライキで開催中止にならないよう願います!!

グレープフルーツの食べ方は、ブルジョワ階級。

早くも今年最高の映画に出逢えた予感がする。
『ぜんぶ、フィデルのせい』(2006)
ぜんぶ、フィデルのせい
1970年代初頭のフランスParisを舞台にした物語。
ブルジョワ階級に育った9才の女の子アンナが、
両親の共産主義による思想の目覚めによって、
生活が一変していく様を優しい眼差しでユーモラスに描く。
本来ならば小難しくシリアスに描きがちな政治ジャンルを、
子どもに焦点をあてることによって緩和され、
とても解りやすい表現になっている。
アンナの言動:行動がハリウッド映画にありがちな、
やけに物分かりのいい優等生的ではなく、
自己主張がハッキリとしているところに
好感と愛着を持てたことがとても嬉しかった。
アンナの弟のフランソワが可愛いかったのも、good!!
ぜんぶ、フィデルのせい③
活発な姉とは対照的に、この作品のオアシスとして象徴されていたと思う。
アンナの親友の女の子が、
アンナの家に泊まりに来た時のひと言がとても胸にきた。
『なんでこんな狭い家に住んでるの??』
と言われて、返した言葉が…。
『(家:部屋が狭い分)家族が近くに感じられるもん!』
…もうねジーンときたし、胸がキュンとなったな。
その狭い家の中が全然ステキな感じで、
僕はここに住みたい!と思えたけどなぁ。
日本版チラシにもコラージュされている、
僕好みの赤い壁がなんともCuteでした!
ぜんぶ、フィデルのせい
絶対、EU版より日本版のポスターの方がセンスあると思うなぁ。
そして!姉弟が着こなす子ども服も最高に小洒落ていて可愛い。
ぜんぶ、フィデルのせい②
ぜんぶ、フィデルのせい④
特に僕が目を惹かれたのが、このファッション。
ぜんぶ、フィデルのせい⑤
アンナ:紺色のタートルネック×オレンジのタータンチェックの巻きスカートに、
カラータイツをコーディネート。
フランソワ:色違いのオレンジのタートルネック×タータンチェックのパンツ。
うわぁ!もうホント真似したくなるくらいお洒落だったなぁ。
実はその影響で観終わった直後、
買おうか悩んでいたシューズを迷わず即購入!
シューズ
コレを買うことになったのも……ぜんぶ、フィデルのせい。笑

さて。そのフィデルとは一体、誰のことでしょうか??
その答えは、ぜひぜひこの映画を観てほしいので内緒です。笑
物語最後の数分間は、一切セリフがなく表現されていく。
ラストシーン:ラストカットは、とても好きな終わり方だったな。
その先にフィデルがどういう人生を歩んでいったのかは、
もう彼女にしか分からない。
エンドロールに流れる音楽が大好きな『アメリ』とどこか似ていて、
切なくなり涙がこぼれそうになった。
サウンドトラックCDが欲しくなったなぁ。

余談。
アンナが冒頭で、オレンジの正しい食べ方を
周りの子どもたちに指導している場面があった。
ぜんぶ、フィデルのせい
彼女の食べ方はお皿の上に乗せながら、天辺から綺麗に皮を剥いて、
更にひとつひとつ綺麗に剥いて、ナイフとフォークで食べていた。
それを見て、ふと思い出したのが我が家のグレープフルーツの食べ方。
my母がひとつひとつ綺麗に皮を剥いたグレープフルーツが、
グラスに丸々1個分入って出てくる。
周りの仲間に聞いたら、ほとんどの人が半分に切って、
その上に砂糖をまぶして、専用のスプーンですくいながら食べると言っていた。
…うん。僕のグレープフルーツの食べ方はブルジョワ階級だな。笑

後日談。
ラファエル・ペルソナーズの出演シーンは、
冒頭で結婚式の新郎を演じる場面(横顔のUP)と
中盤辺りにアンナの祖父母の家で食事をしている場面(後ろ姿)の2シーンのみ。
せめて、反体制運動に参加する活動家の一人だったらインパクトが強かったんだけどな。

美しく静かなる異色の西部劇。

全米で何度も劇場公開の延期を余儀なくされ、
その度に編集し直していた一本の映画が、
ようやくここ日本でも公開となった。
『ジェシー・ジェームズの暗殺』(2007)
ジェシー・ジェームズの暗殺
原題は、『THE ASSASSINATION OF JESSE JAMES
BY THE COWARD ROBERT FORD』。
スクリーンいっぱい、このタイトル文字だらけでした。笑
ブラッド・ピット製作・主演による作品。
オーストラリアから招聘されたアンドリュー・ドミニク監督の
ハリウッド・デビュー作でもある。
僕はこの彼の意気込みと手腕を買う!
…西部劇と言うよりかは、心理劇に近かったと思う。
西部劇特有の埃臭い場面は皆無だし、デフォルメされた決闘場面もない。
男臭さや汗の匂いも、ほとんど感じることはなかった。
冒頭の澄み渡るような美しい青空から始まったように、
この作品も西部劇であるにも関わらず、崇高な美しささえ感じた。
とても清潔感ある西部劇…いや、西部時代を舞台にしたドラマだった。
着ている服装でさえも小奇麗で、お洒落。

ブラッド・ピットの本格的な単独主演作品を観るのは、
『Mr.&Mrs.スミス』以来だった。
やはりこの人は、ピンで演じるのを観た方が落ち着く:映えることを実感。
役柄のせいもあってか、目元のシワが増えたのが気になったけど、
それでもやっぱり素直にカッコいい。
普段は金髪のイメージが強いから、黒髪にはちょっと驚いたな。
実在の人物ジェシー・ジェームズの
心中複雑な表と裏の顔を上手く演じていたと思う。
時折見せるエキセントリックな演技:表情には、
あの『12モンキーズ』を思い出して懐かしかったけど。笑
そのジェシー・ジェームズを【背後から】撃ち殺したことによって、
卑怯者呼ばわりされたロバート・フォード役のケイシー・アフレック。
実際の主役は彼と言っても過言ではないだろう。
あまりマトモに演技を観た記憶がないので
(『オーシャンズ』シリーズのおちゃらけたイメージが強いので)、
この演技で数々の賞にノミネートされるだけのことはあるなと思った。
なにかを静かに語りかけるような青い瞳がとても印象的だった。
彼に対するイメージがかなりUPしたな。
祝!アカデミー賞最優秀助演男優賞ノミネート!!
それから…ジェームズ・ギャングの一味だった、
ディック・リドル役を演じたポール・シュナイダー。
濃い顔立ちと風貌に男のフェロモンを感じて、妙に惹かれる俳優となった。

この作品…正直、ミニシアター向けの映画だと思う。
『ブラピ!西部劇=痛快エンタメ作!』だと思って観たら、
かなり肩透かしを食らうと断言できる。
上映時間も、たっぷり160分もあるし。
僕はこの描き方と世界観がとても居心地がよかった。
対照的な2人の青年の栄光の成れの果て。
それがとても丁寧に描かれていた。
カナダでロケーションされた静寂な風景も、胸に残ったな。
とにかく!最初から最後まで静かに描かれる映画です。
なので突如、発砲される銃声にはかなりドギマギしてしまいました。笑

しばらくミートパイは食べたくない。

今月の大本命だった、
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(2007)を観てきた。
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師④
大好きなティム・バートン監督&ジョニー・デップ主演コンビによる新作。
このコラボレーション作品が、面白くないハズがない!
…だけど正直、ハードルが高すぎた。期待しすぎた。
僕の中では至って、【普通】の出来映えだった。
あえてゴールデングローブ賞の作品賞で競い合った
『ヘアスプレー』と比べるならば、僕は断然『ヘアスプレー』の方が好き。
とにかく!エグくて:グロくて、暗くて、重たかった。
血がこれでもか!×2と、たっぷり出てくる。
おまけに、映像まで暗いとくる。
スクリーンで観たからこそハッキリしたけれど、
これが家のTVだったら、なにが映ってるのか判らないと思う。
ま。モノトーン:白×黒&対照的な赤だけで表現した、
芸術性の高い映像と美術は見応えあったけど。
ある登場人物の最期の場面には、思わず目を背けたくなってしまった。
肝心の歌がね、どうも僕の心には響かなかったんだよね。
主人公たちの深い哀しみが伝わってこなかった。
ジョニーもヘレナ・ボナム=カーターも、
ずば抜けて歌が上手いとは思えなかったし。
あまりその歌唱力に惹きつけられなかったな。
…ということは、ミュージカル映画としては致命的!?
ただ、ジョニーとアラン・リックマンのハモリの場面にはゾクゾクしたけど。
でも決してジョニー&ヘレナがミスキャストって訳ではない。
演技に関しては、完璧に自分のものとしていたから。
そこが彼らの凄いところでもあると思う。
今回の若手のキャスティングは、ちょっと失敗??
ちっとも美しくなかった…と言うか地味で、あまり印象に残らず。
僕的にはスウィーニー・トッドの娘役は
クリスティーナ・リッチ@『スリーピー・ホロウ』で、
妻役はウィノナ・ライダー@『ビートルジュース』&『シザーハンズ』で、
船乗りの青年役はギャスパー・ウリエルで観たかったなぁ。
ま。僕は『ハリー・ポッター』シリーズの登場人物が3人も居たことに、
違う意味で興奮してたけどね。笑
ミセス・ラベット→ヘレナ・ボナム=カーター→ベラトレックス・レストレンジ
ターピン判事→アラン・リックマン→セブルス・スネイプ
バムフォード→ティモシー・スポール→ピーター・ペティグリュー
そうそう!ピレリ役のサシャ・バロン・コーエン@『ボラット』の
登場場面には思わず笑えたなぁ。
彼だけ真っ青な衣装で登場していて、そこだけトーンが違うんだよね。
濃い顔立ちだけど、やっぱりグッド・ルッキングだなと思った。
歌声も聴けたのが嬉しかったな。意外(!?)と上手!
ミセス・ラベットが夢を語りながら歌う場面も、
『チャーリーとチョコレート工場』風のバートン監督らしさが出ていて、
ちょっとホッと出来たり。
ヘレナ・ボナム=カーターは、今でこそ実生活での
ティム・バートン監督のパートナーだと注目されてるけど、
もともとはきちんと演技が出来る英国女優さんでもあるんだよね。
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師⑥
『眺めのいい部屋』、『ハワーズ・エンド』、『鳩の翼』と
英国文学物でも素晴らしいパフォーマンスを披露していたし。
彼女のキャリアでは異色の『ファイト・クラブ』でもね!

…そうだなぁ。かなり久しぶりにティム・バートン監督の
ダークサイドな一面を見た気がする。
僕的にはあまり得意じゃない、
『バットマン リターンズ』の頃の彼の世界観を連想してしまった感アリ。
きっと『バットマン リターンズ』が好きな人には、
この作品は愛されるんじゃないかな。
僕は『スリーピー・ホロウ』的な、
ダークな中にも光る明るさみたいなものが欲しかった。
監督は違えど主演は同じジョニーの、
『フロム・ヘル』的な残忍さの中にある美しさも欲しかった。
ま。相変わらず哀しい中にもシニカルなユーモアを忘れていなかったけど。
結局のところ、今の僕はこういう救いようのない作品:結末を
求めていないということだ。
観終わった後、気持ち的にどんよりしてしまったもんね。
…万人受けはしない映画だと思うなぁ。
特にスプラッターが苦手な女子には…
『チャリチョコ大好き!ジョニーが出てる!キャアキャアキャア!!』的な
ノリで観に行くと痛い目に遭うかもね。笑
決して悪い作品ではなかったけど、もう一度見たいと思えるモノでもなかった。
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師⑦
あ。最後にいちばん言いたいことは…。
しばらくミートパイorハンバーガーは食べたくないです。苦笑

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