愛についてのキンゼイ・レポート(アメリカ=ドイツ)

【その“愛”に満足してますか?】

誰もが知りたくて、でも聞きにくい事。
それは性について。
1940年代のまだまだ保守的だったアメリカで、
その性について調べ上げた男、アルフレッド・キンゼイ、いや夫婦の物語。

彼の性に対する探究心は凄まじいものだった。
それは、自身が少年時代に抑圧された時の影響なのか。
始めは、自分自身も苦しんだ性に対して悩んでいる人を助けようと調査したものだったが、
どんどんとエスカレートしていき、まるでフリーセックスかのような状況になっていく。
友人の妻も、果ては友人=同性さえも【兄弟】みたいな。
もう常識を逸脱していた。

前半は興味津々で観ていたけど、後半は少し不愉快な気分になった。
常識や倫理感がない気がして。

タイトルロールのキンゼイを演じたリーアム・ニーソン。
彼主演で映画を観るのはかなり久し振りで、なんだか嬉しかった。
マイ・ヒーロー=オスカー・シンドラーを演じた人なので。

キンゼイの妻を演じたローラ・リニー。
地味でありながらも、いつも印象に残る演技を見せてくれる。彼女は本当の【役者】だと思う。

『ニュースの天才』で好演していたピーター・サースガード。
今作でも素晴らしい演技を披露してくれていた。僕の中で、一番印象に残る役柄でもあった。
キンゼイに師事する学生クライド役。
感化されお互いに影響されながらも、彼が最後に気付くセックスの本当の意味。
経験や体位とか、そんなんじゃない。
心(ハート)があってこそのセックス=【愛】なのだと。

キンゼイはあまりにも【研究】に没頭しすぎて、それに気付くのが遅かったように見えた。

この作品を見た人に聞いてみたい。
どのシーンまでが【正常】なのかと。
その境界線によって、その人のセックス感が少し判るような気がするので。

それにしても、キンゼイの妻の寛容さには驚かされる。
彼女だからこそ、彼を支え愛し続けられたのだろう。
キンゼイとクライドの…にも、びっくりしたけど(笑)。

やっぱり性については、ある種の秘め事でもいいんだなと、観終わってそう思った。
過去にしつこい位、キンゼイのように性行為について聞きまくった彼に、ごめんなさい(苦笑)。

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梅田ブルク7/藤原ちゃん

前売り券1500円→1200円

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広島 昭和20年8月6日(日本)

【その一瞬まで、夢に生きた。】

平成15年8月6日。
以前、働いていた職場からの代表として、
吉村ちゃんと一緒に原水爆世界禁止大会(略して原水禁)に参加した事がある。
真夏の暑い日だった。

自分が日本人であるにも関わらず、ずっと知らない振りをして、
この現実に起こった出来事から目を逸らして生きていた。

しかし、代表として行く事になったおかげで、ようやく目の前の現実を受け入れる事ができた。

8月6日の広島、確かに僕はその場所にいた。
原爆ドームは、思ってたよりは小さく見えた。

58年前にここに落ちた原爆。そこにいた数多くの死者、死者、死者。
想像するだけで、ゾッとした。
普通に立っていても暑いくらいなのに、
あの日は想像を絶する以上の暑さがあったんだと思うと、とてつもない恐怖感で身震いがした。

その原爆が落ちる日までの20日間を描いたのが、このドラマだ。
長女に松たか子、次女に加藤あい、三女に長澤まさみの三姉妹に、末弟の冨浦智嗣。

日本の女優で一番好きなのが、松たか子。
最近は舞台を中心に活躍しているので、久し振りのドラマ出演だ。
いつもの如く素晴らしい演技力で、役を自分のものにしていた。
本当に感情表現が豊かな人だ。
着物姿も、しゃんとして似合っていた。

物語としたら、今ひとつ弱いものがあったかもしれない。
連続ドラマとして、もう少し丁寧に描いた方がよかったと思う。

だけど、見ている間、刻々と近づくあの日に心が落ち着かなかった。

なにげない日常生活。
ささやかな幸せ。
それを奪った憎き原爆。

長女が最期に見た光。
その光を浴びた瞬間、すべてが消え去った。恐怖で震え上がるかすかに歪んでいく表情。
岩に彼女の影が残っていた。
確かにそこに存在していた悲しい証として。
その岩を、黒い雨に打たれながら慟哭していた彼女の愛する人(演じるのは国分太一)。
彼もまた被爆者として、この後、生きていかなければならない。

酷い、酷い、酷すぎる。
そう思うと、涙がとまらなかった。ハンカチで口を押さえながらも、嗚咽してしまった。
『なんでやねん!!!』と、心が叫んでいた。

【二度と戦争は起こしてはいけない。】
人は必ずそう言う。
でも、今の世界情勢は!?

唯一生き残った末弟の晩年を演じた西田敏行が語る最後のセリフが胸に突き刺さる。

この出来事を風化させてはいけない。
2年前の原水禁参加以上に改めて、そう思った。

世界中に【希望】の花が咲くことを心から願います。

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南極日誌(韓国)

【それは、命まで凍りつく】

どういうジャンルの作品になるのか、公式HPを見ても、もひとつよく判らなかった。

狂気に取り憑かれた人間ドラマなのか。韓国特有の人情物なのか。
果ては地球外生命体物なのか。

唯一、知っていたキーワードは、韓国版『シャイニング』だった。
観終わって、なるほどと思ったけど、あの作品程の狂気さはあまり感じられず。
ずっと慎重になって見ていたけど、僕が期待していたような展開にはならず、
ジャンル的にも中途半端な結末だった。

白い雪原が永遠と続く南極の映像は美しく、ショットカットの多い編集は、僕好みだった。
実際の撮影はニュージーランドみたいだけど。
ただ、6人の探検隊員の顔が見分けが付きにくかったのと、
手ブレの多い演出方法だったので、尚更、はっきりしなかったのが辛い。
現実と妄想の区別も付きにくかった。

本来の映画ならば、伏線に繋がりそうなシーンが多かったけど、
特に意味もなく終盤へ向かう。
肝心な謎の部分は、セリフでの説明はなく、映像だけで読み取らせようとする演出。
ここまで引っ張るんなら、ちゃんと説明しようよ。
ホント、意味深なシーンが多く拍子抜けする。

ソン・ガンホは相変わらずの秀逸な演技だったけど、
ジャック・ニコルソン張りの狂気度はなく、せっかくの才能も凡打って感じ。
ユ・ジテは『オールド・ボーイ』とは全く逆の受け身の役柄で、正統派の演技を無難にこなしていた。
やはり好青年だな。

題材が面白いだけに、もう少し脚本に趣向を凝らしたらいい出来だったであろう作品。
そういう意味でも、もったいなかった。
韓国でも話題性の割りにヒットしなかったのも納得できるかな。 

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ナビオTOHOプレックス/奥野

前売り券1300円→1150円

奥さまは魔女(アメリカ)

【愛という、永遠の魔法。普通の恋。それは、たったひとつ叶わない夢。】

はっきり言って、かつてのTVドラマ・シリーズのリメイクではないと思う。
オマージュ的要素が強い、全く別の作品と思って見た方がいいかも。
それか、『プラクティカル・マジック2』として(笑)。

日本人には馴染みのないアメリカのショービズの内幕。
解りにくいセリフの言い回しに、アメリカン・ジョークが多いので、多分、ノリについていけないと思う。
元ネタ(オリジナル版)の事も詳しく知ってなきゃ楽しめないだろうし。
戸田奈津子女史の字幕じゃあ、言いたい事の半分も伝わってない気がする。
アドバイザー付けた方がよかったかも。

監督がノーラ・エフロンなのが痛かった。
この人、1993年の『めぐり逢えたら』以降、凡作だらけじゃん。
姉妹で脚本も兼任してるけど、もう才能はないと思う。
監督の発表時点から不安視してたけど、予感が見事に的中してしまった。
アメリカでは芸達者で有名な脇役陣も、中途半端な扱いだし。もったいないよ、絶対。
これはもう、監督の采配ミスと言っても間違いではないね。

ニコ-ル・キッドマンのキャスティングは正解で、
普段の作品ではあまり見られないコミカルな演技がとてもキュートでよかった。
ただ、『めぐりあう時間たち』でアカデミー賞を獲って以降、模索してるんだろうか、
どちらかと言うとあまり内容のない娯楽作品に出続けてるので、この辺りで軌道修正しないと、
『エリン・ブロコビッチ』以降のジュリア・ロバーツと同じ境遇になりそうなんで、
作品選びには慎重になってほしい。
自分のネームバリューを利用したお遊び的作品はこれで打ち止めにして。
自身も最近のインタビューで、
『ステップフォード・ワイフ』に出たのは『間違いだった。』と言っちゃったみたいだし。
↑こういう事を俳優が自ら言うのはダメだと思う。

日本ではブサイクだとかなり不評のウィル・フェレル。
僕的には、なかなかよかったけど。この人の演技のノリはけっこうファニーで好き。
ただ、もともとこの役を演じるはずだったジム・キャリーに演技がそっくりだったので、
それがちょっと【らしく】なかった。
と言うか、ダーリン役はイメージ通りのジムで見たかった。

普通に、あの当時の雰囲気でリメイクしたらよかったのに、
なんでこんな変な設定にしちゃったんだろう?
残念で仕方がなかったし、もっと魔法を使うシーンもほしかった。
あと、タバサも!

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梅田ブルク7/奥野

前売り券1300円→1150円

ジェイソン・シュワルツマン。

最近、気になる俳優がいる。
1980年生まれのアメリカの男優さん。

母がタリア・シャイア。
弟がロバート・シュワルツマン。
叔父がフランシス・フォード・コッポラ。
従兄弟がニコラス・ケイジにロマン・コッポラ。
そして、従姉弟がソフィア・コッポラ。
正に、才能溢れる芸術一家出身。

彼を初めて見たのは、ウェス・アンダーソン監督の『天才マックスの世界』だった。
正直、弟は愛くるしい顔をしてるのに、兄はブサイクだと思った。

ロマン・コッポラ監督の『CQ』、アンドリュー・ニコル監督の『シモーヌ』にも出てたようだけど、
記憶がおぼろげ。

再会は、もうじき公開となる哲学的作品と言われる『ハッカビーズ』の予告編。
なになに、『奥さまは魔女』にも出てるし、
『銀河ヒッチハイク・ガイド』にもノー・クレジットで出てるようだ。

不本意にも(!?)カッコいいと思ったのが、全米秋公開予定の『ショップガール(原題)』の予告編。
スティーヴ・マーティンの小説をマーティン自らによる脚色・主演での映画化。
そのマーティンとジェイソンに愛される女性がクレア・デインズ。
無機質に見える都会をモチーフにした小洒落たアート的作品。音楽も良さげだ。
切に日本公開望む↓
shopgirl.jpg

犬のコリーのような濃い顔。さすが、コッポラ一族の血筋。
寂しげな瞳が魅力的。
そこに、なぜだか惹かれる。

新作は、現在撮影中のソフィア・コッポラ監督・脚本による、
歴史物『マリー・アントワネット(原題)』のルイ16世役!
タイトルロールを演じるのは、
『ヴァージン・スーサイズ』でソフィアとタッグを組んだキルスティン・ダンスト。
これはもう、期待せずにはいられない。

日本のみなさん、彼は要注目ですぞ。

デイト。

奈良ちゃんと久し振りのデイト。

梅田Loft前での待ち合わせ。

映画を一緒に観るのが今日のメインテーマ。
その映画を観るまで、少し時間があったので、Loftの中で家具を散策。
奈良ちゃん、年末に引っ越すしね。
『これがいい。』、『あれがいい。』とか言いながら、
座り心地のいいソファーでしばし、まったりとする。

そして、映画『マルチュク青春通り』を。
奈良ちゃんの評価は、【普通(フトゥー)】。
男同士の友情が薄いと言っていた。

てか、この映画観てた時、近くに座っている親子がしゃべりながら見るもんだから、
100%集中して観る事ができず、腹が立ったんだよね。
ホント、大阪のおばちゃんはマナー知らずの人が多い。
家で見てるんとちゃうっちゅっーねん!!

観終わって、向かったのは、紀伊國屋書店。
文房具を買って、なにげに洋書コーナーへ行ったら、こんな物を発見↓
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大・大・大好きな中田英寿が表紙&特集!!
はい。中も見ず迷わず、お買い上げ~♪

『wE ○ mEn』という香港発の男性向け季刊誌。
ブランドに身を包んだ撮り下ろしフォトは、限りなくセクシーだ。
ヒデって、日本の雑誌では絶対脱がないんだけど、海外の雑誌ではほとんど脱いでるんだよね。
筋肉質の体が、本当にステキすぎる。

その僕の恍惚の表情を横でいつも通り普通(フトゥー)に見ていた奈良ちゃんでした(笑)。

その後、晩ご飯へ。
前から僕が気になっていた台湾料理『リュータン』へ。

食す前に店のオーナーらしき感じのいい優しそうな年配の男性が挨拶に来た。

台湾サラミ、ザーサイ、鶏の唐揚げ、焼きビーフン、小籠包子、豚の舌、鉄人チャーハンを食す。
どれも、美味い。

デザートに、やっぱりコレだね。マンゴープリン♪
『糖朝』とはまた違う家庭的な味。美味だった。

お店からのサービスというコトで、香り高い台湾茶とウーロン茶のアイスシャーベットが。
なんだか気持ちが嬉しい。

本当に家庭的な、なかなか味も美味しいお店でした。

そこでも奈良ちゃんとゆったりとTalk。

彼女との時間は僕にとって貴重なものだ。
長い時間一緒にいても疲れないし、会話がなくなったとしても気にならない。
あ・うんの呼吸的存在。
強烈なワガママも言えて優しく受け入れてくれる、数少ない僕の『宝物』のひとり。

本当に心地いい幸せな時間でした。
奈良ちゃん、ありがとう。
また、デイトしようね。

マルチュク青春通り(韓国)

【君のために強くなる】

去年の1月に『ハンミリ会』のメンバーで韓国に行った時に、映画館に大きく貼ってあったポスター↓
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そのポスターの真ん中にいた彼にひとめ惚れした。
当時、まだ日本ではほとんど無名だったクォン・サンウ。

帰国するや否や、PCで調べ上げ、みんなに名前を覚えさせたっけ(笑)。

ようやく彼の主演映画で一番観たかった作品を日本で観る事ができた。

ガールズ・オン・ザ・サイド。
どちらかと言うと、男性向けの映画。

サンウ演じるブルース・リーに憧れるキム・ヒョンスの高校生活青春記。

サンウの魅力溢れる一本であり、一世一代渾身の演技を披露している。
ひとつひとつの表情や仕草がいとおしい。
正に、彼の代表作と言っても過言ではない。

クライマックスまでの助走が長く感じられるが、ヒョンスがある【目標】を見出した辺りから、
どんどんと加速していき、面白くなる。
その高揚感が伝わってきて、胸が熱くなる。

恋とケンカと勉学。
大学に進学できる者だけが、勝利者の世の中。
その中で、大きく感じる様々な矛盾。

それだけじゃないと気付いた彼が起こす行動。

自分に自信がなかった青年が、最後に自分自身を表現できるようになるまでの、
心の成長の過程が本当によかった。

さりげない父親との会話も、胸にくる。

エンディングに流れる、メインテーマにキム・ジンピョがラップを乗せて送る曲が、
切なさを倍増させていた。

どことなく、『青い春』を思い出した。
と同時に、あまり思い出したくない僕自身の高校生活の情景も。

学ランのホックをきちんと留めるか留めないかに、妙にこだわるささやかな抵抗。
ほろ苦い思い出と時代と共に成長していく彼の未来に幸あれ!

サンウは、こういうナイーブな役柄の方が、断然に個性が光る。
見事に鍛え上げた肉体が眩しい。
正に、モムチャンだ↓
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テアトル梅田/奈良ちゃん

前売り券1500円→1400円

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